日立製作所は2017年10月23日、生産ラインのデータや熟練者の作業履歴など、人工知能(AI)を活用して解析し、自動的に最適な生産計画を立案する「Hitachi AI Technology/計画最適化サービス」を発表した。2017年10月24日から提供する。価格は、個別見積もり。
Hitachi AI Technology/計画最適化サービスは、多品種・多工程の製品をどの順番で生産すべきか最適な生産計画を導き出すサービスである。設備や納期、コストといった複雑な制約条件に加えて、膨大な熟練者の計画履歴から機械学習を使って熟練者独自の計画パターンを抽出する。
需要変動などの日々の環境の変化に対しても、柔軟に生産計画の組み替えが可能になる。これにより、計画や見直しの負荷を軽減する。さらに、生産計画を立案する際の技能を継承できるように支援する。
数理最適化技術に、機械学習を用いたAIを組み合わせた。これにより、独自の新しい制約プログラミング「Hitachi AI Technology/MLCP(Machine Learning Constraint Programming)」を開発した。これを、サービスの中核技術として使っている。
熟練者が持つ、効率よく計画を立案するノウハウを、デジタル化する。これにより、急激な需要変動や納期の変更などにも柔軟に対応し、新たな計画を立案できるようになる。システムが自動的に立案した計画を熟練者が評価し、これをシステムが継続的に学習する。これにより、計画内容の品質を高められる。
独自のデザインアプローチやプロセスを活用して、システムを設計する。熟練者を含めた現場への調査やインタビューを専門チームが行い、計画立案に関する一連の業務を深く理解する。さらに、日立製作所のデータ分析担当者が解析する製造現場の様々なデータをかけ合わせ、熟練者のノウハウをシステムへ組み込む。