NECは2018年3月28日、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と共同で、AIを活用してネットワークを流れるトラフィックの特徴からサービスを自動的に分類する実証実験を2018年2月に実施したと発表した。
実験では、3つの異なるサービスのデータを入力して特徴を学習した。こうして作成したモデルを使ってトラフィックがどのサービスかを自動的に分類することに成功した。トラフィックの特徴を学習して判定モデルを作るソフトとして、NECの「Context-aware Service Controller」を使っている。
図1●ネットワークを流れるトラフィックの特徴からサービスを自動的に分類する実証実験の概要(出所:NEC)
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3つの異なるサービスとして、(1)沖縄-大阪、沖縄-札幌、沖縄-東京間における沖縄プロ野球キャンプの放送用映像データ、(2)IPカメラからの映像データ、(3)生活トラフィック(Webブラウジングなど)、の3つを利用した。
実験の成果として、トラフィックの特徴からサービスを自動で分類できることが分かった。これを応用すると、サービスごとの利用状況を可視化した上で、ネットワークリソースを各サービスに合わせて最適に割り当てられるようになる。
実験環境として、NICTの研究・開発用ネットワーク(JGNおよびRISE)を使った。ネットワークパケットブローカーとしては、キーサイト・テクノロジーの「Visionシリーズ」を使った。