[調査・レポート]

2019年の国内CASB市場は前年度比93.0%増と急拡大を予測─ITR

2020年3月6日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

市場調査会社のアイ・ティ・アール(ITR)は2020年3月3日、国内のCASB(Cloud Access Security Broker)市場について、市場規模の推移と予測を発表した。2018年度の売上金額は11億5000万円で、前年度比76.9%増と急拡大した。2019年度は前年度比93.0%増とさらなる伸びを予測している。

 アイ・ティ・アール(ITR)によると、国内CASB市場の2018年度の売上金額は、11億5000万円で、前年度比76.9%増と急拡大した。2019年度は、参入ベンダーが増加していることから、前年度比93.0%増とさらなる伸びをITRでは予測している(図1)。

図1:CASB市場規模推移および予測(2017~2023年度予測)(出典:アイ・ティ・アール)図1:CASB市場規模推移および予測(2017~2023年度予測)(出典:アイ・ティ・アール)
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 CASBを企業が導入する目的は、クラウド利用の可視化、クラウド利用の際のガバナンス対策、シャドーIT対策、企業が許可したサンクションITの管理、――などである。また、データ暗号化、認証強化、情報漏洩対策など、クラウドサービスの安全な利用を可能にする製品・サービスとしての需要も高い。

 「クラウドサービスは、安価かつ簡単に利用できる一方で、シャドーIT対策や、サンクションITをコントロールすることが必要になる。CASB市場は拡大していく」(ITR)

 今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート『ITR Market View:エンドポイント/無害化/インターネット分離/CASB市場2020』に詳細を掲載している。同レポートには、CASBのほか、エンドポイント・マルウェア対策パッケージ、SaaS型エンドポイント・マルウェア対策、EDR(Endpoint Detection and Response)/NGAV(Next Generation AntiVirus)、メール無害化/ファイル無害化、インターネット分離など全8分野を対象に、国内43ベンダーへの調査に基づいた2017~2018年度売上げ実績および2023年度までの売上げ予測を掲載している。

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