[市場動向]

トヨタ自動車とNTT、スマートシティ基盤の構築・運営で提携、相互に約2000億円の株式を取得

2020年3月25日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

トヨタ自動車とNTTは2020年3月24日、スマートシティの事業化を目指し、相互に約2000億円の株式を取得する業務資本提携を締結した。2020年4月9日付で株式を取得する。両社は「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築し、まずは先行ケースとして静岡県裾野市東富士エリア(Woven City)と東京都港区品川エリア(品川駅前のNTT街区の一部)にて実装し、連鎖的に他都市へと展開する。

 トヨタ自動車とNTTが、スマートシティの事業化で業務資本提携を交わした。スマートシティの運営を共同で推進するために必要な資金を調達するため、2020年4月9日付で、相互に約2000億円の株式を取得する。

 トヨタ自動車とNTTはこれまでも、個々にスマートシティの事業化に取り組んできた。しかし、スマートシティの効果を最大化するには、スマートシティ実現のコア基盤となる「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築・運営することが必要だと考え、業務資本提携を行うことにした。

 両社は、住民・企業・自治体などに向けて価値を提供する基盤「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築する。先行ケースとして、まずは静岡県裾野市東富士エリア(Woven City:ウーブンシティ)と、東京都港区品川エリア(品川駅前のNTT街区の一部)に実装する。その後、連鎖的に他都市へと展開する。

 両社が構築するスマートシティプラットフォームは、スマートシティのデータ管理と情報流通、これらに基づくデジタルツイン(まちづくりシミュレーション)とその周辺機能によって構成する。また、個々のスマートシティのプラットフォーム、および他のスマートシティのプラットフォームとの連携基盤として、プラットフォーム・オブ・プラットフォームの機能も持つ(図1)。

図1:トヨタ自動車とNTTが共同で構築・運営すシマートシティ基盤「スマートシティプラットフォーム」の概要(出典:トヨタ自動車、NTT)図1:トヨタ自動車とNTTが共同で構築・運営すシマートシティ基盤「スマートシティプラットフォーム」の概要(出典:トヨタ自動車、NTT)
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 なお、両社による株式の相互取得は、いずれも第三者割当による自己株式の処分という形で実施する。トヨタ自動車は、NTTの普通株式8077万5400株(発行済株式総数に対する所有割合約2.07%、総額約2000億円)を取得する。NTTは、トヨタ自動車の普通株式2973万900株(発行済株式総数に対する所有割合約0.90%、総額約2000億円)を取得する。

 なお、トヨタ自動車は、トヨタ自動車とNTTが2020年3月24日に実施した共同記者会見の様子を公開している。

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