[市場動向]

人間超えの精度をうたう日本語AIエンジン「ELYZA Brain」、各業界のパートナー企業を募集

採択プロジェクトにはELYZAのAIアセットを無料提供

2020年9月17日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

東京大学松尾研究室発のAIスタートアップ企業、ELYZA(イライザ、本社:東京都文京区)は2020年9月17日、日本語で人間超えの精度を持つ日本語AIエンジン「ELYZA Brain」を開発したと発表した。ELYZA Brainの社会での活用にあたり、業界の知見や大量のテキストデータを提供してくれるパートナー企業を募るプログラム「パートナープログラムNLP30」を開始した。採択プロジェクトには検証フェーズの開発リソースをELYZAからパートナーに無料で提供する。

 ELYZAの「ELYZA Brain」は、日本語の自然言語処理において、人間を超える精度をうたう日本語AIエンジンである。ELYZA社内での検証では、日本語テキストの分類問題(3クラスの極性分類問題、3万件のデータで学習)において、人間の「80.6%」を超える「83.0%」の精度を達成したという。

写真1:ELYZA代表取締役CEOの曽根岡侑也氏(写真左)と、東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター/技術経営戦略学専攻の松尾豊教授(写真右)写真1:ELYZA代表取締役CEOの曽根岡侑也氏(写真左)と、東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター/技術経営戦略学専攻の松尾豊教授 (写真右)
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 ELYZA代表取締役CEOの曽根岡侑也氏(写真1)は、「人間超えの精度」が起こす変化として「人間の作業を代替することができるようになり、新たなユースケースがホットになる」と指摘する。チャットボットによる対話の精度が高まるほか、文章の評価や文章の修正など、これまで人間が対応していた各種の日本語処理を機械に置き換えられるようになる。

 ELYZA Brainは、2018年に登場した自然言語処理技術であるBERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)を利用している。米グーグルなどの海外プレーヤーと同水準のモデルの大きさとデータ量で日本語のAIエンジンを実装している(図1)。

図1:BERTの技術を用い、海外プレーヤと同水準のモデルの大きさとデータ量で、日本語のAIエンジンを実装した(出典:ELYZA)図1:BERTの技術を用い、海外プレーヤーと同水準のモデルの大きさとデータ量で、日本語のAIエンジンを実装した(出典:ELYZA)
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●Next:ELYZAのAIアセットをパートナー企業に無料で提供

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ELYZA / BERT / 自然言語処理 / 対話型AI / Transformer / 大規模言語モデル / 東京大学 / 生成AI

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