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NTTデータ、自動巡回ロボットでデータセンターの設備点検業務を50%削減

2022年11月30日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NTTデータは2022年11月30日、データセンターの設備点検業務をロボットによって約50%削減できることを確認したと発表した。同社の「NTT品川TWINS DATA棟」で、ロボットによる設備点検業務の遠隔化/自動化に取り組んだ。2023年4月以降、全国15箇所のデータセンター拠点にロボットを順次配置する。

 NTTデータは、データセンターの設備点検業務をロボットによって約50%削減できることを確認した。同社の「NTT品川TWINS DATA棟」(以下、品川データセンター)において、ロボットによる設備点検業務の遠隔化/自動化に取り組み、これまで人手で行っていた設備点検業務を約50%削減した。これを受けて2023年4月以降、全国15箇所のデータセンター拠点にロボットを順次配置する(図1)。

図1:ロボットなどを使った点検業務の遠隔化/自動化による点検業務時間短縮効果(出典:NTTデータ)
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 今回の取り組みは、設備点検業務のうち、各種メーターの計測、ランプの確認、外観異常・異臭の発見などを対象とする。カメラやセンサーを搭載したロボットを自動巡回させることによって、これまで熟練者が毎日1~2時間かけて行っていた点検業務を代替する。業務時間の削減や業務の遠隔化による働き方変革、データ化による熟練者ノウハウの可視化といった効果が得られる。

 自動巡回ロボットを利用することで、1つのカメラやセンサーだけで複数の箇所を点検可能である。稼働中の現用設備に手を入れる必要もない。点検対象ごとにIoTカメラやセンサーを設置するやり方や、スマートメーターに置き換えるやり方などと比べて、安価かつ簡易に遠隔化/自動化を実現可能である。

 ロボットは、業務ロボットメーカーのugoが開発した「ugo Pro」を設備点検業務用に改良した(写真1)。メーター値を詳細に撮影するため、標準モデルより高画質な4Kカメラを搭載した。においセンサーやマイク、サーモカメラなど、点検項目に応じて複数のデバイスを搭載可能である。PCだけで操作が可能で、走行ルートもノーコードで設定できる。自動走行と遠隔操縦の切り替えも可能である。

写真1:設備点検業務に利用した自動巡回ロボット「ugo Pro」の外観(出典:ugo)

 NTTデータは今後、今回の取り組みを全国15箇所の同社データセンターに順次展開する。また、現在は担当者が実施している記録・報告作業をAIなどを使って自動化することで、点検業務時間の最大80%削減を目指す。さらに、ロボットやセンサーから得たデータを活用した、より高度な異常検知や予知保全に取り組む。これらの知見をもとに、2023年度中に設備点検業務の遠隔化/自動化サービスとして商用提供することを目指す。

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