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[新製品・サービス]

NRI、手書き文字対応の「DiPcore AI-OCR」を提供、学習データ自体をAIに自動生成させて精度を向上

ヤマト運輸が先行導入、送付状の9割を電子化

2023年1月31日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

野村総合研究所(NRI)とNRIデジタルは2023年1月31日、手書き文字対応AI-OCRサービス「DiPcore AI-OCR」の提供を開始したと発表した。複数のAI技術を組み合わせて手書き文字の認識精度を高めたとしている。例えば、AIが自動生成した手書き文字の学習データを利用しているほか、文字の記載位置の特定にAIを利用している。ヤマト運輸が先行導入し、同社が取り扱う荷物の送付状の9割を電子化した。

 野村総合研究所(NRI)とNRIデジタルの「DiPcore AI-OCR」は、手書き文字認識に対応したAI-OCR(光学文字認識)サービスである(図1)。

図1:DiPcore AI-OCRサービスの概要(出典:野村総合研究所、NRIデジタル)
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 複数のAI技術を組み合わせることによって、手書き文字の認識精度を高めている。例えば、AIが自動生成した手書き文字の学習データを利用している。多くの手書き文字を学習させることで精度を上げる仕組みのため、従来は学習データの量が精度の限界になっていた。今回のサービスでは、学習データそのものをAIに自動生成させることで、読み取り精度を高めている。

 文字の記載位置の特定にもAIを利用している。従来は、文字の記載位置を設定することに時間がかかり、また、読み取り時の紙の傾きなどのズレに対応できない問題があったという。DiPcore AI-OCRでは、文字を記載した位置を特定することにAIを利用する。これにより、位置の設定にかかる負担を減らし、位置ズレや傾き、2行書きなどの補正処理を自動化している。

 先行導入ユーザーのヤマト運輸は、DiPcore AI-OCRにより、同社が取り扱う荷物の送り状の9割を電子化した。また、撮影した送り状を自動で読み込み、データとしてシステムに取り込めることから、これまで手動でやっていた集荷時のデータ入力作業が減り、セールスドライバーの業務効率化につながったという。

 なお、DiPcore Ai-OCRの読み取り精度と伝票自動判別処理は、スマートフォン向けの無料デモアプリ「DiPcore Ai-OCR」で体験可能である。スマートフォンのカメラで送り状を撮影することで、送り状の種類を判別(8種類の送り状を判別)し、手書き文字の認識結果が得られる(画面1)。

画面1:無料デモアプリ「DiPcore AI-OCR」の画面(出典:野村総合研究所、NRIデジタル)
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野村総合研究所 / AI-OCR / ペーパーレス / OCR / NRIデジタル / ヤマト運輸

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