[事例ニュース]
パナソニックグループ、COBOLの人事システムを7カ月でJavaに移行、数十億円の保守延長費を削減
2024年2月16日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
パナソニックグループ(本部:大阪府門真市)は、COBOLで構築した人事システムをオープン環境のJavaに移行した。COBOLをJavaに変換するリライトツールを使い、2023年1月~同年7月の7カ月間で移行した。移行サービスとして、TISの「Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス」を利用した。TISが2024年2月16日に発表した。
パナソニックグループは、COBOLで構築した人事システムをオープン環境のJavaに移行した。COBOLをJavaに変換するリライトツールを使い、2023年1月~同年7月の7カ月間で移行した。移行サービスとして、TISの「Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス」を利用した(図1、関連記事:TIS、メインフレームのレガシーシステムをオープン環境に移行して現代化するサービスをメニュー化)。
以前より費用対効果の高いシステムをオープン化してきたが、一部の機能はIBMメインフレーム上に残っており、2023年7月末にEOS(保守期限)を控えていた。また、将来的なCOBOL技術者不足やメンテナンス性といった課題も抱えていた。
オープン環境への移行で、保守サービスの延長にかかる数十億円規模の費用削減を図る。また、COBOLからJavaに変換したことで、COBOL技術者不足の問題も解消した。移行費用は、COBOLからOpenCOBOLへのリホストと同等で済んだという。
TISは移行サービスで独自のリライトツールを用意している。COBOLで記述した業務ロジックのほぼすべてを自動でJavaに変換できるという。COBOL特有の動作仕様をJavaで再現したライブラリを提供しており、変換ソフトが生成したJavaコードは同ライブラリとセットで動作する。