電源開発(Jパワー)と日立製作所は2025年7日、電力、ガス、鉄道、上下水など重要インフラ事業者に向けたAIデータセンターの構築に関して覚書を締結したと発表した。Jパワーのカーボンニュートラル電源(水力・風力・地熱・太陽光など)と、日立のデータセンター設備の運営ノウハウやAIの知見を組み合わせる。
電源開発(J-POWER、Jパワー)と日立製作所は、電力、ガス、鉄道、上下水など公共分野のの重要インフラ事業者に向けたAIデータセンター(AI-DC)の構築において協業する。Jパワーのカーボンニュートラル電源(水力・風力・地熱・太陽光など)と、日立のデータセンター設備の運営ノウハウとAIの知見を組み合わせる(図1)。

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協業体制の下で両社は、重要インフラ事業におけるAIの活用ケースや、AIの学習・推論プロセスなどを踏まえて、AI-DCの要件定義の検討や技術検証を行うとしている。「膨大なエネルギーを消費するAI-DCを持続可能な形で運営するため、AI-DCを地方に分散してカーボンニュートラル電源を活用する」「発電所の運転・運用をAIで最適化する」といったことを検証する。
今後の構想として、生成AIモデルを構築する学習環境用のAI-DCと、AIモデルを実行する推論環境用AI-DCを分散設置する。また、分散したAI-DC間を大容量・低遅延・低消費電力でデータ伝送する技術を活用する。