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PFN、日本の金融知識を強化したLLM「PLaMo-fin-base」を発表

2025年1月27日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

Preferred Networks(PFN)は2025年1月27日、金融機関向け大規模言語モデル(LLM)「PLaMo-fin-base」を発表した。同社のLLM「PLaMo」を基に日本の金融知識を強化した派生モデルである。PFNの金融チームが顧客企業の課題把握から技術提供、ユースケースの検証、アプリケーションの開発・運用まで総合的に支援する。

 PFNの「PLaMo-fin-base」は、同社の大規模言語モデル(LLM)「PLaMo」を基に日本の金融知識を強化し、回答性能を高めた派生モデルである。主な用途として、営業日報からの提案内容の下書き、投融資の稟議書類の作成、窓口や法人営業のロールプレイ、IR情報に基づく企業分析、規制当局から発信される情報の要約など、銀行や証券会社における広範な業務を挙げている。

 高いセキュリティレベルを求める金融機関での利用を想定し、データを社内に閉じるオンプレミス環境で運用できる。PFNの金融チームが顧客企業の課題把握から技術提供、ユースケースの検証、アプリケーションの開発・運用まで総合的に支援する。

 日本の金融分野の日本語データをPLaMoに追加学習させることで開発した。顧客企業は、業務日報、マニュアル、顧客データベースなどの社内の独自ファイルをRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)構成で活用できる。顧客企業が投資価値判断の基準など独自の業務ノウハウを追加学習させることも可能。

図1:PFNのLLM「PlaMo-100B」と、金融データを追加学習させた「PLaMo-fin-base」の性能比較(出典:Preferred Networks)
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 PLaMo-fin-baseは、証券アナリストや会計士のような金融専門家に求められる能力を問う金融分野の日本語ベンチマークプログラム「Japanese Language Model Financial Evaluation Harness」で同社の「PlaMo-100B事前学習モデル」の性能を上回った(図1)。

 なお、PFNは、PLaMoを事前学習からフルスクラッチで開発している。そこでの開発ノウハウとモデルを用いて、金融業界などの特定領域に特化したLLMのための追加学習や機能開発、業務プロセスに応じたシステム設計などに取り組んでいる。

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