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自社のプロキシ環境で、煩雑な宛先更新作業なくローカルブレイクアウトを実現するサービス─IIJ

2025年3月3日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

インターネットイニシアティブ(IIJ)は2025年3月3日、自社のネットワーク内部でプロキシサーバーを利用するネットワーク構成において、ローカルブレイクアウトを運用しやすくするサービスを提供開始した。IIJが提供・管理するPAC(プロキシ自動設定)ファイルをWebブラウザに登録することで利用できる。IIJの既存2サービス(IIJクラウドプロキシサービスおよびIIJクラウドナビゲーションデータベース)を連携させて同機能を実現しており、利用にあたっては2サービスの契約が必要となる。

 IIJは、自社のネットワーク内部でプロキシサーバーを利用するネットワーク構成において、ローカルブレイクアウトを運用しやすくするサービスを提供する。具体的には、Webブラウザ向けのPAC(Proxy Auto-Configuration:プロキシ自動設定)ファイルの内容をIIJがメンテナンスして提供する(図1)。

図1:自前のプロキシ環境でもローカルブレイクアウトを運用しやすくするPACファイル提供サービスの概要(出典:インターネットイニシアティブ)
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 PACファイルは、Webブラウザの設定ファイルの1つで、個々のWebサイトにアクセスする際に経由させるプロキシサーバーを指定する。ユーザー企業のシステム管理者は、特定のSaaSへのアクセスにプロキシサーバーを経由させない運用を、Webブラウザベースで容易に実現できる。

 IIJの既存2サービスを連携させて同機能を実現している。クラウド型プロキシサービス「IIJクラウドプロキシサービス」が、プロキシを介さずにアクセスさせたい各種SaaSの宛先情報を配信するサービス「IIJクラウドナビゲーションデータベース」からAPI経由でPACファイルを取得し、ユーザーにダウンロードで提供する。

 「Microsoft 365など特定のSaaS向けのトラフィックが増大し、社内ネットワークが逼迫している。これらへの接続においては、プロキシを介さずに直接インターネット経由でアクセスするローカルブレイクアウトが一般的になった。ただし、Microsoft 365などのSaaSは、接続先のホスト名やIPアドレスが予告なく変更されるので、ローカルブレイクアウトの設定内容の更新・メンテナンスが必要になっている」(IIJ)

 同社はこれらの需要に対し、IIJクラウドプロキシサービスとIIJクラウドナビゲーションデータベースを提供してきた。今回、両サービスを連携させることで、自社でプロキシサーバーを運用する企業に向けて解決策を提供する。

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