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[インタビュー]

AIエージェント本格実装期に求められる分析基盤とは─ClickHouseが訴えるリアルタイムOLAPの価値

ClickHouse 代表取締役社長 金古毅氏

2026年6月10日(水)森 英信(アンジー 代表取締役)

エンタープライズのデータ活用が、バッチ処理中心からリアルタイム分析へと舵を切りつつある。AIエージェントの普及はデータベースへのクエリ数を指数関数的に押し上げ、従来のデータウェアハウスが性能・コストの両面で課題に直面している。そうした中で存在感を強めているのが、列指向データベースをクラウドネイティブに再構築したオープンソースの「ClickHouse」だ。2026年2月に日本法人を設立し、4月に金古毅氏が代表取締役に就任した。金古氏と最高技術責任者の北迫清訓氏に、プロダクトの強みと日本市場における戦略を聞いた。

「100分の1のコスト、100倍の性能」の源泉

 オープンソースソフトウェア(OSS)のデータベース/データウェアハウス(DWH)である「ClickHouse」。カラムナ(Columnar:列指向)データベースをクラウドネイティブに再構築したアーキテクチャを備え、データの圧縮や高速処理にすぐれ、リアルタイム分析エンジンとして世界中で利用されている、開発を担う米ClickHouseは、フルマネージドサービスの「ClickHouse Cloud」も提供している。

 2025年11月に設立された日本法人で代表取締役を務める金古毅氏(写真1)は、その用途を大きく4領域に整理した(図1)。オブザーバビリティ、データウェアハウスの補完、リアルタイム分析、そしてAI。共通しているのは、リアルタイム分析エンジンという特性が生きる領域である点だ。

図1:ClickHouseが想定する主要なユースケース(出典:ClickHouse)
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写真1:ClickHouse 代表取締役社長の金古毅氏

 同社が訴求するのが、「100分の1コスト、100倍の性能」を謳う経済性だ。その源泉は大きく3点ある。

 第1にデータ圧縮率の高さで、保持するストレージ容量とそのコストを大幅に抑制する。第2に、CPU命令セットを用いた並列処理の効率化により、コンピューティングリソースを節約する。そして第3が列指向アーキテクチャで、必要な列だけをピンポイントで読み込める設計がアクセス速度を稼ぐ。金古氏は「圧縮率が非常に優れているので、結果的にストレージコストが非常に安く済む」と説明する。

 またClickHouse Cloudでは、ストレージとコンピュートを分離したアーキテクチャを採用している。Amazon S3やGoogle Cloud Storageなどのオブジェクトストレージをデータの格納先として用い、演算層と独立させることで、スケールアウトの自由度を高めているという。

●Next:狙うはペタバイト級かつリアルタイムという「隙間」

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