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建設工事のオリエンタル白石、疑似アニーリングで現場の図面から設備の配置案を生成、実運用へ

2026年7月23日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

建設事業者のオリエンタル白石(本社:東京都江東区)は、現場の図面データから地下・地上設備の配置案を自動で生成するシステムを開発した。これまで熟練技術者が数日程度を費やしていた計画立案時間を短縮すると共に配置計画を均質化する。今後、実際の施工計画への適用を進める。システムを共同開発したAIスタートアップの(あかり)が2026年7月23日に発表した。

 オリエンタル白石は、橋脚や地下構造物などの巨大な基礎を作るニューマチックケーソン工法など、各種の建設工事を手がける建設事業者である。

 ニューマチックケーソン工法では、地上で鉄筋コンクリート製の躯体(ケーソン)を構築し、躯体の下に空間を設け、重機で掘り進めながら徐々に躯体を沈下させていく。地下の限られた作業空間に、マテリアルロック(土砂を搬出する昇降口)、マンロック(作業員が出入りする昇降口)、掘削重機、移動用レールを配置する。

 オリエンタル白石によると、同工法において設備の配置を検討するうえで、いくつかの課題がある。躯体下部の作業空間と地上の施工ヤードにおける各設備の相互干渉、現場ごとに異なる配置制約条件などだという。これらを踏まえたうえで、車両動線や掘削効率、作業の実現性を確保する必要がある。

 そのため、1現場あたりの配置計画の検討に、熟練技術者でも数日程度の時間がかかっていた。1つの案を計画するだけで多くの時間がかかるため、比較検討や急な図面変更への対応が難しく、また、熟練技術者の経験と勘に依存していたため、技術継承も困難だったという。

疑似アニーリングで適切な設備配置案を生成

 こうした中でオリエンタル白石は、AIスタートアップの(あかり)と共同で、現場の図面データから地下・地上設備の配置案を自動で生成するシステムを開発した(画面1)。計画立案時間を短縮すると共に、配置計画を均質化する。今後、実際の施工計画への適用を進める予定である。

画面1:入力する現場図面(左)と、システムが出力した設備配置案(右)(出典:燈)
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 開発したシステムは、現場の条件を手で入力することなく、既存の図面資産からケーソンの外形や隔壁、施工ヤードの工事車両出入口の位置などをシステムに取り込める。円形・矩形・凸型(T字型)など、現場ごとに異なる多様なケーソン形状も考慮する。また、設備間の安全距離や設備の設置禁止領域など、現場のルールをすべて数式化するという。

 配置案の生成においては、組み合わせ最適化問題を高速に解くシミュレーテッドアニーリング(焼きなまし法)を用いる。特性の異なる各種設備群を同時に配置した組み合わせの中から、より安全で効率がよくなる配置案を自動生成する(画面2)。特定の設備を図面上で固定した状態での再計算もできる。

画面2:システムが出力した複数の設備配置案を比較検討している画面(出典:燈)
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 車両の導線も算出する。経路探索アルゴリズムを用い、車両の転回を考慮に入れつつ、入口から各設備へと車がスムーズに通れるルートを自動で算出・可視化する。配置に問題がある場合は、「○○と××間の距離が不足しています」など、直感的な日本語の自然文でエラーを表示する。完成した配置案はそのまま現場のCADで使える図面データとして直接出力する。

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