[インタビュー]

ツール乱立の時代に終止符を─HP WXPがもたらす「先手必勝」のIT運用

個別管理から統合されたコントロールプレーンへ、米HPのキーパーソンが語る統合の最適解

2026年8月6日(木)森 英信(アンジー 代表取締役)

PC、プリンター、会議室のコラボ機器、業務ソフト──。企業のIT機材は領域ごとに別々のツールで管理され、情報システム部門は複数のコンソールを行き来する運用を強いられている。こうした分散をひとつの画面に統合し、問題が表面化する前に手を打つ「プロアクティブなIT運用」への転換が進む。米HPの「HP Workforce Experience Platform(WXP)」は、その統合管理基盤として注目を集めるサービスだ。2026年6月、来日した同社のキーパーソン2氏に、プラットフォームの優位性と日本市場における意義を聞いた。

IT投資管理を「1つのコントロールプレーン」へ

 PCやスマートフォンの保守、エンドポイント管理、コラボレーション機器管理など、企業がIT資産を管理するために使うツールは増え続けている。カメラやビデオ機器はまた別のツールで、さらに会議室の利用状況はファシリティ部門が独自に見ている。こうしたポイントソリューション(個別最適のツール)の乱立が、情報システム部門の運用を複雑にしている。

 HPが提供する「HP Workforce Experience Platform(WXP)」は、この分散した管理を単一のポータルへ統合する構想から生まれた、モジュール式のクラウドベースSaaSだ(画面1)。

画面1:分散したツールの一元管理を実現する(出典:HP)
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 同社でWXPの製品戦略を率いるシニアプロダクトマネージャー 兼 プラットフォーム・エバンジェリストのラリー・メドウズ(Larry Meadows)氏(写真1)によると、複雑化したツールすべてを一つのコントロールプレーン(制御の中枢)で管理し、生産性への影響を特定した上で、IT投資全体のコストと予算管理を改善できるという。

写真1:HP プラットフォーム・エバンジェリスト ラリー・メドウズ氏

 もう1人のキーパーソンであるポール・トーマス(Paul Thomas)氏(写真2)は、HP Solutions Softwareエンジニアリング担当バイスプレジデントとして、WXP、DEX(従業員のデジタル体験)、ビデオ会議ツール「HP Poly」などを担当する。

 トーマス氏によると、WXPのポイントはユーザーに焦点を当てている点だ。従業員の仕事は単一のデバイスにとどまらない。デバイスを提供するだけでなく、複数のデバイスをまたいで従業員が達成しようとする成果まで見渡せるツールが必要性だと同氏は説いた。

 人材定着の観点でも、働く上で不可欠となるデバイスの体験満足度を高めることは重要だ。WXPが管理コストの削減だけでなく、DEXの向上を掲げるのは、こうした発想に根ざしている。

写真2:HP HP Solutions Softwareエンジニアリング担当バイスプレジデント ポール・トーマス氏

 メドウズ氏が見据えるのは、問題の兆候を特定し、サポートチケットになる前に自動で解決できるソリューションだ。ITリーダーは数多のツールに囲まれるのではなく、取り組むべき領域へ直接向かえる1つの基盤を持つべきだというのが、WXPの根底にある発想である。

●Next:DEX領域で提供する価値、大規模医療機関におけるWXPの導入効果

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