マクニカは2026年9月15日、電話の内容が特殊詐欺に該当するかどうかをホームゲートウェイ上でリアルタイムに検知するPoCを実施したと発表した。PoC用に構築した評価環境において、90%以上の判定精度を確認した。固定電話環境における特殊詐欺被害を未然に防ぐことが狙い。PoCはElithと共同で実施した。
マクニカは、電話の内容が特殊詐欺に該当するかどうかを、ローカル環境のホームゲートウェイ上でリアルタイムに検知するPoCを実施した(図1)。結果、通話中の詐欺リスクをリアルタイムに判定できる可能性を確認した。固定電話環境における特殊詐欺被害を未然に防ぐことが狙いである。
図1:特殊詐欺電話をホームゲートウェイ上で検知するPoCの構成(出典:マクニカ)拡大画像表示
具体的には、USBスピーカーフォンを通じて入力した通話音声を、ホームゲートウェイを想定した端末上でリアルタイムに解析し、会話内容や文脈から特殊詐欺の兆候を判定した。評価環境には米BroadcomのNPU(Neural Processing Unit)を搭載したPON MAC SoC評価ボードを使った。
公開されている音声データを活用し、オレオレ詐欺、公的機関をかたる詐欺、コールセンター型詐欺など複数の特殊詐欺シナリオと一般会話シナリオを対象に評価を実施した。この結果、PoC用に構築した評価環境において90%以上の判定精度を確認した。
従来の迷惑電話対策は電話番号を用いた判定が中心だったが、現在は受電後の会話内容や会話の流れから詐欺の兆候を早期に検知する対策が求められている。一方、クラウド上で音声を解析する構成には、音声データの外部送信にともなうプライバシへの懸念やクラウド利用費などの運用負担がある。
マクニカとElithは今後、PoCで得た知見をもとに、評価シナリオの拡充やAIモデルの性能向上に取り組む。さらに、通信事業者や通信機器メーカーとの連携を通じ、実際の利用環境を想定した検証を進める。通信機器への実装可能性や運用面での課題についても検討を進める。
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