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「2010年、日本の仮想化市場はさらに加速する」─VMwareの三木社長

2010年3月8日(月)

社長インタビュー/ヴイエムウェア 「仮想化技術に対するユーザー企業の期待はますます高まっている。それは当社の業績にも反映されている」─。ヴイエムウェア 代表取締役社長の三木泰雄氏は、2009年の市場をこう振り返る。同社の昨年の売上高はグローバルで約20億ドル、対前年比で8%の伸びを示した。北米以外の地域は10%増で、「日本に限れば10%以上の伸びだった」という。

2009年の国内市場

これは、仮想化技術の活用で先行していた米国にやや遅れる形で、日本国内にも導入機運が高まってきた証と分析する。「2008年ころは、仮想化をまだ懐疑的に見る向きが多かった。ところがこの1年のうちに、“当たり前の技術”という認識が急速に広まったことが市場を牽引した」。2010年は、グローバルで21〜26%の売り上げ増を目指すという。「日本はそれ以上の伸びを求められている。国内で仮想化を導入しているサーバーはまだ10%に満たないと見ており、潜在的な市場規模は大きい」。

三木社長は、案件の内訳に変化を感じているという。以前は一部の大企業が部門単位で仮想環境を構築するケースが多かったが、次のステップとして全社導入する動きが出てきたのだ。「グループ会社も含めてプライベートクラウドを構築し、システムを集約しようとする兆しの現れだ」。その一方で、中堅・中小企業が利用する例も増え始めた。「仮想化のメリットはシステム集約だけではない。IT要員の少ない企業が、運用負荷を軽減できる点が大きい」とし、SMB市場で仮想化が受け入れられている状況を歓迎する。

2010年の目標

今年は4つの方針を掲げる。(1)「100%バーチャリゼーション」と銘打ち、仮想化の全社導入やプライベートクラウド移行に向けた支援サービスを強化する。(2)デスクトップ仮想化を推進する。「2009年後半からデスクトップ仮想化ソフト『VMware View』の実績が伸びており、さらに注力する。現在も大型プロジェクトが進行中で、これらの案件を成功させ、実績を示していく」。(3)ユーザーが求めるSLAを保証するインフラ構築を支援する。その手段の1つとして「VMware Fault Tolerance」機能を訴求する。これは物理環境に障害が発生した際、仮想マシンを別の物理環境へ自動的に移行し、システム停止を回避するもの。「ミッションクリティカルな業務でも高いSLAを保持できる」と強調する。

最後は、(4)中堅・中小市場への仮想化環境の導入促進だ。SMB市場に精通したパートナーを増強するほか、Webサイトを利用した情報提供と技術者の育成を進める。「昨年から、Webサイトで技術者向けのトレーニングプログラム『VTSP』を開始した。こうした取り組みをさらに充実させ、積極的な情報提供を図りたい」。 (折川)

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