ユニアデックスは2010年4月12日、シスコシステムズの次世代データセンター向け高性能サーバーコンピューティング製品「Cisco Unified Computing System」(Cisco UCS)を採用し、企業の大規模ICT基盤をコストを抑えて実現可能にする「プライベートクラウド構築サービス」を、4月13日から提供開始すると発表した。
Cisco UCSは、ブレードサーバーやネットワーク、ストレージ、仮想化技術を統合することで、企業のデータセンターを1つのシステムとして管理できるようにする製品で、企業の総所有コストを削減して経営スピードを高めるように設計されている。ユニアデックスは、Cisco UCSを中・大規模企業のプライベートクラウド構築に適した製品として採用し、構築と運用保守事業を拡大していく。
なお、ユニアデックスはすでに、同社が手がけるCisco UCS販売の第1号ユーザーとして、技術系総合人材サービス企業の数百台規模のクライアント仮想化を目指した案件を受注したとのこと。
今回発表されたプライベートクラウド構築サービスの概要は以下のとおり。
1.VMwareによる拡張性のあるサーバー仮想化基盤
仮想化ソフトウェアのVMwareを長く手がけてきた同社が、「VMware vSphere」とCisco UCSを組み合わせることで、サーバー使用率の向上とサービスレベルの向上を両立。また、中規模以上のサーバー仮想化基盤を拡張性とともに実現可能にする。
2.クライアント仮想化技術の採用
「VMware View」のクライアント仮想化技術を採用し、アプリケーションの実行環境とデータをクライアントPCからサーバー上に移管して集中管理することで、セキュリティの強化に加えクライアントPCの環境更新に必要なコストを削減。
3.社内コミュニケーションの促進
Microsoft Exchange Server(メール、グループウェアの統合管理用ソフトウェア)や、Microsoft Office SharePoint Server(Webブラウザ上で文書やスケジュールなど企業内情報を共有するためのソフトウェア)を Cisco UCSによるプライベートクラウド基盤と組み合わせることで、従業員同士による迅速で確実なコミュニケーション環境をすばやく提供可能にする。
4.高可用のデータ管理環境
Oracleデータベースや、Oracle Real Application Clusters(2台以上のコンピュータを1台のコンピュータとして機能させるソフトウェア)と、Cisco UCSによるプライベートクラウド基盤を組み合わせることで、24時間365日の可用性とコスト効果を両立させるトランザクションデータ管理環境を実現可能。
5.仮想化に適した運用管理環境
運用監視自動化ソリューションEMC IonixとCisco UCSによるプライベートクラウド基盤を組み合わせることで、仮想化技術の採用が進むデータセンターにおけるプロビジョニング(設備の事前準備)、構成管理、コンプライアンス管理などの定常的な運用や、障害発生時などの各種運用プロセスを自動化し、運用管理環境での投資効果を向上させる。
今回提供するCisco UCSの価格は、基本的にはユーザー案件に応じた見積もり対応となるが、参考価格はブレード2台、シャーシ1台、ファブリックインターコネクト1台の構成で、918万5,000円(税別)。
ユニアデックス
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