企業システムの俊敏性や柔軟性を高めるクラウドコンピューティング。だがパブリッククラウドはセキュリティやサービスレベル、自由度などで不十分な点が残る。そこで現実解として急浮上しているのが、プライベートクラウドだ。これを簡単に構築できる「クラウドアプライアンス(専用)製品」が増えている。
製品動向
外資・国産大手から主要製品出そろう
自社やグループ企業専用のクラウドコンピューティング基盤の構築に必要なハードウェア/ソフトウェアを“パッケージ化”した「クラウドアプライアンス」が、ここ数年のうちに続々と登場した(図1-1)。
※1 2009年6月に発表、同年8月に出荷開始 ※2 2009年7月に発表、同年8月に出荷開始 ※3 VCE連合=Virtual Computing Environment連合。EMCジャパン、ヴイエムウェア、シスコシステムズで構成 ※ 4 2010年11月に発表。製品は協業6社(NEC、デル、日本IBM、日本ヒューレット・パッカード、日立製作所、富士通)が順次販売
2009年6月には日本ヒューレット・パッカードが「HP BladeSystem Matrix」を、7月には日本IBMが「IBM CloudBurst」を国内販売することを発表した。2010年に入ると、EMCジャパン、ヴイエムウェア、シスコシステムズで構成するVCE連合が「Vblock Intrastracture Package」の販売を開始し、NEC(1月)や日立製作所(6月)など国産大手もこの市場に参入。続く2011年1月には日本オラクルも国内販売を発表した。
厳密にはクラウドアプライアンスではないが、富士通は、ユーザー企業のデータセンターにプライベートクラウド環境を構築し、運用を代行する”ベンダーマネージドクラウドサービス”を提供している(ヤマトグループの導入事例を、弊誌2010年11月号の「ザ・プロジェクト」に掲載)。
メリット 1
仮想化による統合基盤を迅速に導入できる
クラウドアプライアンスの利点としてまず挙げられるのは、仮想化技術をベースとしたサーバー統合基盤を迅速に導入できることだ。ベンダーやシステムインテグレータによる検証が済んでいるので、購入後すぐに仮想マシンを稼働させるといったことができる。
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