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アシスト、「先にロード、後で変換」の“ELT”ツール「Fivetran」を販売、最新データが常にDWH内に
2025年7月16日(水)日川 佳三、河原 潤（IT Leaders編集部）
アシストは2025年7月15日、クラウド型ELTツール「Fivetran」（開発元：米Fivetran）の販売を開始した。一般的なETL（抽出/変換/ロード）とは異なり、ELT（抽出/ロード/変換）のフローで、データを変換せずにDWHにロードし、DWH側でデータを変換する仕組みを持つ。これにより、必要な最新データは常にDWHやデータレイクに存在する状態を保つ。参考料金（税込み）は初期費用が約250万円から。利用料は追加/更新行数をカウントする月間アクティブ行数に基づき変動する。
アシストが販売を開始した「Fivetran」は、米Fivetranが開発したクラウド（SaaS）型の“ELT”ツールである（図1）。
特徴は、一般的なETL（抽出/変換/ロード）とは異なり、ELT（抽出/ロード/変換）のフローを持つこと。図2にあるように、まず、データソースから抽出したデータを変換せずにデータウェアハウス（DWH）にロードする。その後、DWH側でデータの変換を行う。「ユーザーのニーズに応じてつど作業するのではなく、必要な最新データは常にクラウドDWHやデータレイクに存在する状態を作ることができる」（アシスト）という利点を持つ。
図1：クラウド型ELTツール「Fivetran」の概要（出典：アシスト）拡大画像表示
図2：「Fivetran」の仕組みと処理の流れ（出典：アシスト）拡大画像表示
700種類以上のSaaSやデータベースに接続するためのコネクタを用意している。データを抽出・登録する処理をノーコードかつ数クリックで作成できる。
ユーザーによる初回の処理のみ全データを同期し、以降は差分データだけを取得する。これにより、データベースなどのデータソースへの負荷を最小限に抑えてデータを統合する。最短1分間隔でのマイクロバッチによるデータ同期を実行でき、鮮度の高いニアリアルタイムのデータをDWHにレプリケーションすることが可能である。
データソースの変更（カラムの追加、スキーマの変更、APIバージョンの変更）を自動的に検出してデータを同期することができる（自動検出をオフにすることも可能）。「特にスキーマ構造が自動変更されるSaaSにおいて有効で、手動でのスキーマ管理作業が不要になる」（アシスト）。
このほかに、障害発生時の自動復旧機能を備える。前回のデータ同期処理の情報をチェックポイントとして保持するため、人手を介さずに復旧作業がなされると共に、クラウドDWHとの不整合が起きないよう自動的にメンテナンスが実施されるという。
「SnowflakeやAWS RedshiftなどのクラウドDWHをデータ分析基盤として採用する企業が増えている。一方、多種多様で大量のデータをDWHで管理するために、データソースのAPIやスキーマに合わせ、ETLツールのデータパイプラインの作成が必要になる」（アシスト）。
同社によると、特にSaaSとオンプレミス環境を併用する企業が多く、データパイプラインの新規作成に要する期間や費用、作業負荷が課題になっているという。この課題を解決する製品として、ELTツールを販売するに至った。
Fivetranの参考料金は、初期費用が約250万円（税込み）から。利用料は「Monthly Active Rows（追加/更新行数をカウントする月間アクティブ行数）」方式に基づき変動する。Standard、Enterprise、Business Criticalの3プランから選択でき、プランごとに、機能、同期頻度、ネットワーク構成、セキュリティ、利用料単価などが異なる。
