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日本IBM新社長に米国本社副社長のマーティン・イェッター氏が就任、橋本氏は会長へ

2012年3月30日(金)IT Leaders編集部

日本IBMは2012年3月30日、代表取締役社長の橋本孝之氏が2012年5月15日付けで退任、IBM米国本社でコーポレート・ストラテジー担当バイス・プレジデント兼エンタープライズ・イニシアチブ担当ゼネラル・マネージャーを務めるマーティン・イェッター氏が代表取締役社長に就任することを発表した。

写真 会見に臨んだ橋本氏(左)とイェッター氏 写真1:会見に臨んだ橋本氏(左)とイェッター氏(右)

 午後6時から開催された日本IBMの緊急記者会見では、橋本氏とイェッター氏が揃って登場。橋本氏は社長交代の理由について、ITによる社会インフラ効率化を目指すスマータープラネット事業の立ち上げにひと区切りついたことをあげた。

 「スマータープラネットの第1フェーズを完了できた。今後、さらに事業を推進するためには、全世界に分散する人材、情報、知見などのIBMの経営資源を日本に投入する必要があると判断した。今回の発表はIBMが日本に投資をするものだと考えていただきたい」(橋本氏)。

 新社長に就任するイエッター氏は独出身。1986年、独IBMにアプリケーション・エンジニアとして入社後、北東ヨーロッパ地域のグローバル・ビジネス・サービス事業責任者、独IBM社長などを経て2005年より現職。IBMの全社的な戦略の立案、実行を担当している。日本化路線を採る同社では日本人が歴代トップを務めてきており、外国人社長はイェッター氏が2人目。「今回の人事は極めて自然なもの。ビジネスがグローバル化する中では人材の採用も同様でなければならない。今後、グローバルな人材を日本に積極的に投入していきたい」と抱負を述べた。

 イェッター氏は4月1日付けで日本IBM取締役に就任し、5月14日まで現職を兼務する。橋本氏は5月15日付けで会長に、会長を務める大歳卓麻氏は最高顧問に、最高顧問の北城恪太郎氏は相談役にそれぞれ就任する。

 新社長就任が年度中にずれ込んだ理由については、今年初めにIBM米国本社の組織体制の変更があったためと説明。29日には、基幹システム開発の失敗を巡るスルガ銀行との訴訟について、東京地方裁判所が日本IBM側に賠償金の支払いを命ずる判決を下しているが、今回の人事との関係については否定した。

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