日本マイクロソフトは2014年2月25日、国内でのクラウド事業の強化を目的に開設準備を進めていたWindows Azureの日本データセンター(以下、Azure日本データセンター)を2月26日から開設・稼働開始すると発表した。正式名称は「Windows Azure Japan Geo」で、東日本リージョン(埼玉県)と西日本リージョン(大阪府)の2地域で運営される。
構築・運用・災害対策―国内で完結することのメリット
来日した、米マイクロソフト Windows Azureビジネス&オペレーションズ ゼネラルマネージャーのスティーヴン・マーティン氏は「データの運用からバックアップ、DRまですべて日本国内で完結する。もちろん顧客の要望によっては既存の海外リージョンも選べる」と説明。日本マイクロソフトは、これまで海外リージョンのAzureデータセンターを利用していた顧客に対しては、東日本リージョン/西日本リージョンへのデータ移行支援サービスやデータ移行ツールを有償で提供していくとしている。
日本のAzureクラウドの、本当の意味でのスタート
Azure日本データセンターの開設計画が初めて公にされたのは2013年5月21日。米マイクロソフト前CEOのスティーブ・バルマー氏自身によって、東西2拠点での開設の概要が語られている。このときバルマー氏は2014年の早い時期に開設したいと述べており、同社の計画どおりに開設にこぎ着けた格好だ。なお、2月5日に新CEOとなったサティア・ナデラ氏は就任以前、同社のクラウド事業を統括しており、「およそ3年にわたってAzure日本データセンター構想を推進し、開設を決定した人物」(樋口氏)であるという。
Windowsプラットフォーム時代から特徴だったエコシステムも健在だ。日本マイクロソフトによれば、今回の開設にあたって120社以上のラウンチパートナーと5000人以上のエンジニアが携わり、300以上のソリューションがすでに用意されているという。なお、パイロット運用のかたちで、早期利用プログラム参加企業(国内パートナーベンダーやユーザー)36社がAzure日本データセンターでの稼働を始めている。なお、日本マイクロソフトは2月25日より、Azureクラウド製品の導入に関する無料相談窓口「Cloud Direct」を設けてユーザーの導入検討支援にあたる。
2010年発表のWindows Azure platform applianceの一環で、2012年に富士通の館林データセンター(群馬県館林市)でのAzure環境の構築が可能になるなどの施策も見られたが(Azureアプライアンス―“吹っ切れた”マイクロソフトの新クラウド戦略)、Azureクラウドの国内での推進において、今回のデータセンター開設ほどインパクトを持つ話はほかにない。日本マイクロソフトとAzureプラットフォームのパートナーベンダーの意気込みに、ユーザー企業がどこまで関心を示し、利用企業数が増えていくかに今後注目してみたい。
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