地方銀行の北九州銀行(福岡県)、十六銀行(岐阜県)、もみじ銀行(広島県)、山口銀行(山口県)はこのほど、スマートフォンから安全にオンラインバンキングを利用するための仕組みを導入した。専用アプリの提供で支援したシステナが2015年8月11日と18日に発表した。
スマートフォンの普及を背景に、残高明細照会や振込手続きなどをモバイル端末から可能にすることが一般化。メガバンクのみならず、地方銀行もこぞってモバイルファーストの動きを加速させている。
店舗やATMに赴くことなく手元のスマートフォンで目的を達せられるのは便利だが、その一方で懸念されるのがセキュリティのリスクだ。よくできたフィッシングサイトに誘導してIDやパスワードを詐取するといった手口が横行する中で、各行は、顧客が安心してモバイルバンキングを利用するための工夫に余念がない。
前記の地方銀行4行は、スマートフォンからのWebアクセスにおける詐欺サイト誘導や不正送金誘導などをブロックする仕組みを導入。十六銀行が2015年8月10日から、北九州銀行/もみじ銀行/山口銀行が8月17日から、それぞれ本格サービスの提供を開始した。
いずれも、システナが提供するスマートフォン向け専用アプリ「Web Shelter」を採用した。Web Shelterは許可されたURLに限定してアクセスを可能とする「制限付きブラウザ」機能を提供するもの。パスワードやフォームデータ、キャッシュなどを内部的に保持することはなく、悪意ある第三者による詐取を防ぐ。そのほか、アプリ署名のチェックやマルウェア対策といった機能も備える。
【プロジェクトの概要】 | |
ユーザー名 | 北九州銀行、十六銀行、もみじ銀行、山口銀行 |
事業内容 | 地方銀行 |
導入システム | スマートフォン向け不正送金・フィッシング詐欺対策アプリ |
導入目的 | モバイルバンキングにおける安全性の担保 |
主な利用製品 | Web Shelter(システナ)※セキュリティエンジンと脅威データベースはセキュアブレインが提供 |