DSP五協フード&ケミカルは、営業部門を中心にエンドユーザー自身が各自の要件に合わせてデータを自由に検索・分析するための環境を整えた。ソリューションが採用されたウイングアーク1stが2016年1月12日に発表した。
大日本住友製薬の食品素材/化成品に関わる事業部門と、商社機能を持つ子会社の五協産業が、2010年に統合して発足したのがDSP五協フード&ケミカル。製薬メーカーとして養ってきた研究開発力や品質管理力、商社として養ってきた情報収集力や取引先とのネットワーク、それぞれの強みを結集して事業を推進している。研究・開発~販売まで一体型の企業としての特徴を活かし、近年では顧客と共同で新製品開発に取り組むといった試みにも力を注いでいる。
収益性の確保や、顧客起点での提案などに欠かせないのがデータ活用。医薬品原料、電子薬剤、コーティング材料・工業薬品などの主要事業領域における取扱アイテムは1万品目以上に達しており、それぞれの販売実績などのデータに基づいて、意思決定の最適化を図ることに従来から積極的に取り組んできた。
具体的には、基幹業務システムに蓄積しているデータを対象に、BIツールからアクセスする仕組みを用意していた。しかし、そのツールは、営業部門などのエンドユーザーが使いこなすにはハードルがやや高かったことから、情報システム部門が個別の要件を聞き入れてレポートを作成する運用をしていた。このため、データ収集や分析の自由度が高まらないことが課題として浮上していた。また、ユーザー単位のライセンス体系であったことから、利用者数の拡大がコスト負担となってのしかかるという問題にも直面していた。
これらを解決すべく、データ分析環境の刷新を決断。エンドユーザー自身が直感的に扱えること、サーバー単位でのライセンス体系であること、ITリテラシーに応じたツールが提供されていること、などを評価して、ウイングアーク1stの「Dr.Sum EA」を導入した。
以前、300種類ほどの似通ったレポートがあった状況が1/10以下に集約されたほか、エンドユーザーが直接担える分析業務が増えたためにシステム部門での個別対応やメンテナンスの負荷も大幅に軽減したという。パワーユーザーに対しては「Dr.Sum EA Datalizer for Excel」を提供し、目的に応じた柔軟な分析ができる環境も整えている。
【プロジェクトの概要】 | |
ユーザー名 | DSP五協フード&ケミカル |
事業内容 | 食品素材や化成品の研究・開発・販売 |
導入システム | データ分析基盤 |
導入目的 | 基幹業務に蓄積する取扱商品の実績データを分析し、意思決定の最適化を図る |
主な利用製品 | 「Dr.Sum EA」(ウイングアーク1st) |
食品 / 化学 / 製造 / 商社 / ウィングアーク1st