内閣官房から提出されていた「サイバーセキュリティ基本法及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案」が2016年3月31日に衆議院を通過し、事実上施行されることが決まった。これにより、同法案に盛り込まれた情報セキュリティ人材育成のための新試験制度が誕生することになる。
今回衆議院を通過した「サイバーセキュリティ基本法」の改正案は、政府機関のセキュリティ対策の強化のため、内閣官房のサイバーセキュリティ戦略本部が監査、調査、監視を行える範囲を拡大するというものだ。法改正により、その範囲は独立行政法人や一部の特殊法人、認可法人にまで及び、その実務は情報処理推進機構(IPA)などが請負う。
一方、一緒に通過した「情報処理の促進に関する法律」では、基本法を受けてのIPAの業務追加、ソフトのぜい弱性情報等の公表方法・手続きの整備、そして情報処理安全確保支援士制度の創設という3点を整備することとなっている。
このうち情報処理安全確保支援士制度は、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックをにらんで、情報セキュリティ対策の強化を人材面から図るための新制度だ。情報処理技術者試験の一環として行われている「情報セキュリティスペシャリスト試験(SC試験)」に登録制と更新制を付加し、新試験として実施するもので、合格者の資格は、弁護士や公認会計士などと同じ「士業」に格上げされる。
政府案では、2020年までに登録者3万人を目標にしている。これを達成するために、過去のSC試験合格者のスライドや類似資格を持っている場合の試験の一部免除など、幅広く登録者を募っていくこと、支援士のレベルを保つために更新のハードルをどの程度に設けるかなどを引き続き話し合っていくことになる。新試験制度の実施は2017年を予定している。
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