NECは2016年7月29日、カメラ映像向けリアルタイム顔認証ソフトウェア「NeoFace Watch」の機能を強化し、国内及び海外で発売した。顔画像の識別可能なサイズ・向き・傾きを拡大した。
「NeoFace Watch」は、優れた認証精度を備える顔認証技術を用いて、カメラ映像から対象となる人物をリアルタイムに照合・通知するソフトウェアである。セキュリティ対策として人が多く集まる場所での監視や迷子の捜索に利用したり、マーケティング用途でホテルなどでVIP顧客を識別しサービス向上に利用したりといった、さまざまな用途で活用できる。
発表した機能強化では、カメラに映る顔の大きさが従来比約60%であっても、上下20度・左右40度の角度から撮影された顔であっても、照合が可能になった。従来よりも遠距離や高い位置にあるカメラで撮影された映像でも顔認証ができる。
また、映像処理の負荷を軽減し、より大規模なシステムの構築を容易化するとともに、PCを用いた簡易なシステムでも迅速な照合ができるようにした。低解像度や極端に角度がついているなど照合に不向きな顔画像を事前に自動排除し、照合に適した品質の高い顔画像のみを抽出可能にしている。