NECは2017年4月20日、ユーザーデータ活用基盤ソフトウェア「NC7000-3A」をFIDO(Fast Identity Online)に対応し、モバイルサービスの本人確認の手段として利用可能な顔認証を導入して、金融機関や通信事業者などを対象に提供すると発表した。出荷は2017年6月に開始する。
NECは、Webサービスで利用するIDの管理や、IDに紐づくユーザーデータをパートナー事業者などに提供する機能を持つソフトウェア「NC7000-3A」を強化し、スマートフォンなどモバイル端末からオンラインサービスを利用する際に顔認証による本人確認を可能にした。パスワードの流出によるなりすましの防止や入力の手間の削減などを図れる。
NECの顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用したモバイルサービス向け認証エンジンを組み込み提供する。指紋認証にも対応しており、ほかの生体認証にも順次対応するとしている。
生体情報などのデータを端末外部に送信せずにオンライン認証が可能な規格「FIDO(Fast Identity Online)」に対応したことで、本人確認に用いるデータの流出リスクを低減できる。端末とサーバーに導入するFIDO専用ソフトウェアや、顔認証エンジンを自社開発しており、独自のセキュリティ強化を図っている。
生体認証機能やユーザーデータ連携機能などを個別に提供可能だ。利用人数に合わせてシステムを拡張可能なため、小規模なサービスから、数千万人が利用する大規模な公共システムまで、幅広いシステムの基盤として活用できる。
顔認証対応のNC7000-3Aの価格は、個別見積になる。NECは3年間で累計30億円の販売を目標にする。
FIDOは、端末で本人確認を行い、本人確認結果を公開鍵暗号の仕組みを活用して署名・検証する。
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