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知的財産の先使用権立証を支援する技術文書管理システム―富士ゼロックス

2017年8月23日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

富士ゼロックスは2017年8月23日、知的財産の先使用権を立証するための技術文書管理システムを構築するサービス「先使用権対応ソリューション」を発表、同日提供を開始した。ソフトウェアの構成要素としては、同社の文書管理システムと、アマノビジネスソリューションズのタイムスタンプサービスを組み合わせる。

 文書管理ソフトとタイムスタンプサービスを組み合わせた文書管理システムパッケージの1つで、知的財産の先使用権を立証することを目的としている。特許庁のガイドラインに沿った文書管理を実現するとともに、第三者機関が発行するタイムスタンプの利用によって技術文書の証拠性を確保する。

図1:先使用権対応ソリューションの概要(出典:富士ゼロックス)図1:先使用権対応ソリューションの概要(出典:富士ゼロックス)
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 先使用権制度は、発明した技術を特許出願しなくとも、その技術・ノウハウが事業に組み込まれている、あるいは事業の準備が進められていたことが証明できれば、他社が同様の特許を出願したとしても、その技術を無料で継続使用できる権利である。先に使用していることを立証できれば、コストをかけて特許を取得・維持しなくて済む。

 先使用権制度の運用にあたっては、これまで一般的だった公証人制度を利用した証拠性の確保に加えて、電子文書へのタイムスタンプ付与による先使用権への対応の普及が図られている。特許庁の外郭機関である独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)では、2017年3月から無料のタイムスタンプ保管サービスを開始している。

 今回の先使用権対応ソリューションでは、富士ゼロックスの文書管理システム「ArcSuiteEngineerig / ApeosPEMaster Evidence Manager」の原本性保証オプションや「DocuShare」のタイムスタンプオプションの機能と、アマノビジネスソリューションズのタイムスタンプサービス「アマノタイムスタンプサービス3161」を組み合わせた。これにより、技術文書へのタイムスタンプの付与と、改ざんされていないことの検証作業を行える。

 また、タイムスタンプを付与した文書を、研究開発、技術確立、事業化準備などの各プロセスで発生する資料ごとに段階的に管理しつつ、資料の関連性が分かる形でひも付けて管理する運用ノウハウを提供する。これにより、特許庁発行ガイドラインで示された、(1)資料の客観性の担保、(2)一連の流れが理解できる資料の整備、(3)資料の段階的な管理、を実現する。

 さらに、INPITが提供するタイムスタンプ保管サービスにも対応する。具体的には、INPITのタイムスタンプ保管に必要なデータを出力したり、タイムスタンプ保管サービスから発行される管理番号・預かり証明書の元文書へのひも付け保管を行ったりする。

 価格(税別)は、以下の通り。文書管理システムの設計・構築支援サービスは個別見積もり。ソフトウェアのライセンス費用は、文書管理ソフトとしてDocuShareを使った構成の場合、43万円から。文書管理ソフトとしてArcSuiteEngineerig/ApeosPEMaster Evidence Managerを使った構成の場合、350万円から。タイムスタンプサービスの料金は、初期導入費用が1アカウント当たり6000円で、ランニング費用は従量制の場合に1000スタンプ利用分が月額8000円、1アカウント当たり500円。定額制のランニング費用はオープン。

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