TKCは2018年2月20日、兵庫県姫路市内においてマイナンバーカード(公的個人認証サービス)を活用したバス優待乗車の実証実験を実施したと発表した。高齢者などを対象とした優待乗車パスとしての活用を想定し、市民モニター27人が、実証実験用のマイナンバーカードを使って、バスへの乗車・降車を体験した。実験は、2018年2月20日の13時から15時にかけて、神姫バスの姫路営業所で実施した。実験は、TKCが姫路市と神姫バスの協力の下で行った。
マイナンバーカード(公的個人認証サービス)を、高齢者などを対象とした優待乗車パスとして使うことを想定した実証実験である。実証実験用のマイナンバーカードを使って、市民モニター27人が、バスへの乗車・降車を体験した。実験に使ったバスには、マイナンバーカードを非接触で読み取るためのICカードリーダーとタブレットを備え付け、乗車・降車の際に、実際にマイナンバーカードを読み取った。
実験の目的は大きく2つある。1つは、身近な移動交通手段であるバスの乗り降りにマイナンバーカードを利用することの効果や技術課題を検証すること。もう1つは、マイナンバーカードが各種の場面で利用できるものであることを市民に知ってもらうことで、マイナンバーカードの取得を促進することである。
実験では、マイナンバーカードを使った乗車・降車の前提として、マイナンバーカードとスマートフォンを利用した優待乗車制度の申請手続きを体験してもらった。利用者はまず、マイナンバーカードとスマートフォンを使って姫路市役所に利用を申請する。姫路市役所は、利用者のマイナンバーカードに資格を付与し、資格情報を神姫バスに送信する。
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マイナンバーカードを使ってバスを利用した場合、利用実績データを神姫バスから姫路市役所に送信する。姫路市役所は、優待割引相当額を姫路バスに支払う。
なお、姫路市では現在も、満75歳以上の高齢者を対象に「高齢者バス等優待乗車助成制度」を運用している。対象となるバス、電車、船舶、タクシーのうち、バスの優待を選択した場合、神姫バスの市内停留所間の運賃が1回50円になる優待乗車証(ICカード)を交付している。