NTTデータ経営研究所は2018年8月20日、経済産業省の委託で、「経済産業省のデジタルトランスフォーメーションに関する効果的な研修手法の調査研究」を実施すると発表した。2018年度は、行政におけるデジタルトランスフォーメーション(デジタルガバメント)の理解浸透、デジタルサービスを通じた社会課題解決のための官民のエコシステムの醸成を目指す「Govtechカンファレンス(仮称)」を企画・開催する。
経済産業省では、法人向け行政手続のデジタル化を進めることで、官民双方のコストを下げ、データを活用した質の高い政策立案・サービスを可能とする「行政からの生産性革命」の実現を目指したデジタルガバメントの構築を推進している。
こうした取り組みの一環として経済産業省は、行政サービスやバックオフィス業務のデジタル化・データ活用を推進するため、2018年度中に「経済産業省デジタルトランスフォーメーション(DX)オフィス」を始動させる。
「経済産業省のデジタルトランスフォーメーションに関する効果的な研修手法の調査研究」では、経済産業省DXオフィスを中心としながらデジタルガバメントの取り組みについて省内に向け広く理解と浸透を図る。さらに、経済産業省の政策・業務のデジタル化・データ活用を実現していくために職員が身に着けるべきITスキルやリテラシーについて整理する。さらに、必要な省内研修手法の開発と研修コンテンツの作成、実証的な研修プログラムの企画・運営などを通じた調査研究を行う。
主な実施内容は以下の通り。
- 職員向け研修手法・体系の調査研究
- 政策・業務のデジタル化・データ活用を実現していくために行政職員が身につけるべきITスキルやリテラシーを整理し、その定着に向け必要な省内研修の手法・体系像について調査研究し整理する
- 一般の職員向け研修の企画・実施
- 「職員向け研修手法・体系の調査研究」を踏まえ、実証的な事業として行政職員への研修を企画・実施する。研修内容例としては、若手職員を対象としたデータ利活用に関するノウハウの習得、サービスデザイン思考を通じたデジタルサービスの構築に関するグループ演習などを想定している
- 「Govtechカンファレンス(仮称)」の企画・開催
- デジタルサービスを通じた社会課題解決を実践する企業・団体と行政職員の交流および情報発信の場として、Govtechカンファレンスを企画・開催する。同カンファレンスには、経済産業省以外に他府省のデジタルガバメント担当者、地方自治体の担当者の参加も募る。また、民間企業・団体からも参加を募り、官民によるガバメント×テクノロジーによる社会課題解決に向けたエコシステム醸成を図るとしている