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用途に合ったスパコン環境をクラウド上に10分で構築、エクストリーム-Dが年内提供

2018年10月30日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

エクストリーム-Dは2018年10月30日、AIを活用したデータ分析に活用することを想定したクラウド型のスパーコンピュータシステム「XTREME-Stargate」を発表した。2018年末からサービスを開始する。汎用のx86サーバーをベアメタル構成で利用し、ユーザーの用途に合ったシステムをテンプレートを用いて短時間で構築する。

 XTREME-Stargateは、汎用のx86サーバーを利用したスーパーコンピュータシステムを、IaaS型クラウドサービスとして提供するサービスである。サーバー機群は、サーバー仮想化技術を用いずにベアメタルで利用する。エクストリーム-DはXTREME-Stargateについて、汎用で低コストで特殊なデバイスなしで誰でも使えるHPCクラウド、と形容する。

図1:クラウド型のスパーコンピュータシステム「XTREME-Stargate」では、テンプレートを使って短時間にシステムを構築できる(出典:エクストリーム-D)図1:クラウド型のスパーコンピュータシステム「XTREME-Stargate」では、テンプレートを使って短時間にシステムを構築できる(出典:エクストリーム-D)
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 IaaS型のクラウドサービスとして利用できる。用途に合わせてテンプレートを用意しており、これを選ぶだけで短時間で複数サーバー機で構成するスーパーコンピュータシステムを構築できる。ミドルウェアのインストールや設定、チューニングなども実施する。テンプレートによって、クラウド上で7時間かかる設定作業を10分に短縮できる、としている。ソフトウェアとしては、AIデータ分析で利用する標準的なミドルウェアを提供する。

 ハードウェアの特徴は、シミュレーションなどのHPC用途のほか、AIを用いたデータ分析に利用できるように、性能を高めていることである。汎用計算に耐えられるように高性能なCPU(Xeon)を搭載し、高バンド幅で遅延が小さいサーバー間インターコネクト接続機構や、高速なSSDと不揮発性メモリーなどを利用する。クラウドのインフラには、さくらインターネットのデータセンターを利用している。今後は、日本だけでなくシンガポールや米国のデータセンターでもサービスを提供する予定である。

 早期評価環境は、以下の通り。計算ノードは、CPUがXeon Gold 6148(2.2GHz)、メモリーが128Gバイト、サーバー間接続はIntel OmniPath 100Gビット/秒、ストレージは、米Intel製のデータセンター向けSSD。共有ファイルシステムとしてHPC向けの並列ファイルシステム「BeeGFS」を使う。

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