JSOLは2019年2月22日、マネーロンダリング(資金洗浄)への対策として、不正取引をリアルタイムでブロックして未然に防ぐ実証実験を実施すると発表した。AIを用いてSWIFT電文をリアルタイムに監視する。これにより、リストを用いてフィルタリングする方法では検知できない取引も検知できる。
例えば、NGワードが含まれることから送金を停止した取引を、悪意のある送金者が再度NGワード抜きで送金しようとした場合、フィルタリングシステムでは検知できない。一方、今回実験する監視システムでは、短時間での類似送金と判断し、送金を停止できる。
通常とは異なる送金先、総金額などの電文の監視に加え、操作ユーザーの挙動も監視できる。これにより、外部からの不正アクセスによる送金や、内部犯による不正送金にも対策がとれる。
実証実験のスケジュールは、以下の通り。2019年2月~6月に、JSOL内で実証実験を行う。2019年7月~8月に、金融機関を含めて実証実験を行う。2019年9月以降に、本番サービスの開始を予定する。
実証実験の参加費用(税別)は、BIC当たり100万円。本番利用時の予定価格は、サービス申し込み費用が、BIC当たり300万円で、年間サービス利用料がBIC当たり年額264万円。
システム構成として、SWIFT電文のリアルタイム監視システムであるSecure Payment(シンガポールにあるBottomline Technologiesのシステムセンターで稼働)と、JSOLのシステムセンターを接続し、Secure Paymentを共同利用できる環境を構築する。
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