[調査・レポート]

国内BPOサービス市場は2023年まで年平均3.5%で成長─IDC

2019年4月4日(木)IT Leaders編集部

IDC Japanは2019年4月3日、国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場の予測を発表した。2018年の同市場は前年比4.7%増の7691億円となり、2018年~2023年の年間平均成長率(CAGR)は3.5%、2023年の同市場規模は9147億円と予測している。

 IDC Japanは、国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場について、2018年から2023年まで年平均3.5%で成長すると予測している(図1)。

図1:国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場の予測(出典:IDC Japan)図1:国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場の予測(出典:IDC Japan)

 なかでも、国内人事BPOサービス市場は、前年から2年連続で主要4業務の中で最も高い成長率を示した。優秀な人材の誘致、従業員の健康維持・向上、非正規労働者の待遇改善などに対応する需要の拡大を背景に、主に福利厚生業務が成長を牽引した。2019年以降も予測期間にわたってこの傾向が継続し、同市場は好調に推移するとIDC Japanではみている。

 国内カスタマーケアBPOサービス市場は、人材不足の影響を強く受けており、オペレーターの人件費が上昇傾向にある。一方、近年は顧客の理解が進んでいることから、価格に反映しやすい状況になっている。さらに、電気/ガスの小売自由化や、製造業の企業による小売への取り組みなどといった異業種への参入増加に伴い、自社にノウハウのないカスタマーケア業務の外部委託需要が高まっている。このような傾向は2019年以降も継続し、同市場は堅調な成長を維持するとIDC Japanではみている。

 国内の財務/経理BPOサービス市場においては、単純な記帳代行業務は縮小傾向にある。その一方で、業務改革の一環として財務/経理業務全体を外部委託したいとの需要や、さらにこれを起点とした間接部門を包括的にサポートするサービスに対する需要は高い状態が続いている。人材不足を背景としたRPA(ロボットによる業務自動化)に対する注目度の高さにも支えられ、同市場は2019年以降も安定した成長を続けるとIDC Japanではみている。

 国内調達/購買BPOサービス市場では、大企業においてはコスト最適化を目指す間接材調達/購買業務の集約化に対する需要が高い状態が続いており、また、中堅/中小企業においても、人材不足への対応やコスト削減が課題となっている。これをサポートするためのITシステムを活用したサービスの展開も進んでおり、これらに支えられて、2019年以降も同市場は比較的高い成長率を維持するとIDC Japanではみている。

 今回の発表は、IDC Japanが発行したレポート「国内ビジネスプロセスアウトソーシングサービス市場予測、 2019年~2023年」で詳細を報告している。本レポートは、国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場の概況や動向を分析し、セグメント別に市場予測をまとめている。

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