シスコシステムズ日本法人は2019年4月11日、中小企業向けのネットワーク機器ブランド「Cisco Start」のターゲットユーザーを広げ、社員25人以下の小規模事業者に向けた製品群を追加した。新製品として、無線LANアクセスポイント「Meraki Go」を2万円台からの価格で販売する。Web会議システム「Webex」は、小規模向けプラン(月額1700円から)を追加した。いずれも同年5月から販売する。
Cisco Startは、明確に社員100人以下の中小企業をターゲットに定めたネットワーク機器のブランドである。サポートを含めた製品の価格が安価なことと、設定画面が日本語化されていることの2つを前面に打ち出している。予算も管理者も少ない中小企業の需要を満たす。2015年9月から販売しており、直近の3年間(2016年と比べた2018年の実績)で売上けは3倍に伸びている。
今回、Cisco Startが想定するターゲット層をさらに小規模へと広げ、社員25人以下の小規模事業者向けの製品やライセンスを新設した。小規模でDIY(自前で構築)の文化を持つ層に向けて販売する。ユーザーが購入しやすいように、ECサイトのAmazon.co.jp経由でも販売する。
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社員25人以下を対象とした新製品として、無線LANアクセスポイント製品「Meraki Go」を販売する(写真1)。価格は、屋内向けが2万円台からで、屋外向けが3万円台から。主な用途は、小規模事業者のほか、カフェやペンション、小売店などである。店舗においては、社員用の無線LANと顧客用の無線LANを使い分けられる。なお、価格には1年間の利用権が含まれており、次年度以降は利用権(未定だが高くはないとしている)を購入する必要がある。
機能面での特徴は、スマートフォンだけで簡単に使えるようにしたこと(図1)。初期導入時は、スマートフォンのカメラで無線LANアクセスポイント本体のQRコードを読み取るだけで設定が完了する。運用時の設定変更なども、スマートフォン画面で行える。ネットワークの知識は不要で、「ビデオ」と書かれたボタンをON/OFFする、といった直感的な操作で状況に応じてリアルタイムにアプリケーションの利用を制御できる。
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Web会議サービスのWebex Meetingsは、少人数向けの低価格プランを追加した。「Cisco Webex Starter」(1会議あたり参加者50人まで、クラウドストレージ5GB、購入可能なホストライセンスは1~10)は月額1700円。「Cisco Webex Plus」(1会議あたり参加者100人まで、クラウドストレージ5GB、購入可能なホストライセンスは1~50)は月額2250円。「Cisco Webex Business」(1会議あたり参加者200人まで、クラウドストレージ10GB、購入可能なホストライセンスは5~100)は月額3400円となっている。
WebEx Meetingsは、Web経由で販売する。30日間は無料で試用できる。試用期間が終了した後も、3人までであれば、継続して無料で使い続けられる。