[市場動向]

NTTデータ、AI技術のグローバル集約拠点「AI CoE」を設立

2019年5月21日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NTTデータは2019年5月21日、グローバルでAIに関する知識を蓄積して専門技術者を育成する「AI CoE(Center of Excellence)」を設立すると発表した。AI知識集約、トレーニング、技術支援、アセット(知的資産)提供などの機能によって、グローバル横断でデジタルビジネスを支援する。設立時は、NTTデータと海外グループ会社のスペインeverisに在籍するAI技術者で構成する。

 NTTデータは、中期経営計画(2019~2021年度)の根幹を担うグローバルデジタル戦略の活動の1つとして、グローバル横断で最先端技術の知見を蓄積する拠点であるCoEを拡充する。今回のAI CoEの立ち上げによって、CoEはBlockchain、Digital Design、DevOps、AIの4つになる。今後、2021年度末までに、CoEの活動を通し、これら4分野についてグローバルで約5000人の人材育成を目指す。さらに、今後もCoEを拡充し、他分野の先進技術についても人材を増やす。

 今回立ち上げたAI CoEでは、新しいサービスの開発、ユーザーへのサービス提供、AI技術人材の育成、イベントなどの発信を通じたAIビジョンのプレゼンス向上、といった活動を実施する。体制は、NTTデータと、スペインのグループ会社であるeverisを中心とした約130人である。今後も、各国グループ会社のAI専門技術者が参加する予定。

 AI CoEを設立した背景について同社は、2025年までに4兆円規模と言われるAI市場の成長を挙げる。「AI分野でユーザーから信頼されるグローバルパートナーとなるため、AI技術資産を集約・蓄積し、相互に活用する。これにより、グローバル横断でのデジタルビジネス拡大を支援する」としている。AI CoE以外のCoE活動として以下を挙げている。

 Blockchain CoEは、各国の事例やナレッジ、技術評価情報の共有、グローバル全体で新たなビジネス機会を獲得するための活動、などを実施している。グローバルも含めて50件のPoC(概念実証)を実施している。体制は、NTTデータを中心とした20カ国の約300人である。

 Digital Design CoEは、NTTデータグループのUI/UXデザインと、開発におけるグローバルの方法論の整備、イタリアを中心としたデザインスタジオネットワークの拡充、といった活動を行っている。体制は、NTTデータ、イタリアのグループ会社であるNTT DATA Italyを中心とした8カ国15拠点の約300人である。

 DevOps CoEは、デジタル領域における研究開発の共同実施、アジャイル/DevOpsに関するセールスとデリバリのサポート、開発基盤であるAltemista Cloudのグローバル展開、グローバルでのアジャイル人材育成などの活動を実施している。体制は、NTTデータを中心とした6カ国・地域の約300人である(関連記事「グループの強み生かし、グローバルのトップ5を目指す」―NTTデータ本間社長)。

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