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AIと産業用ロボットで倉庫内作業を自動化、アクセンチュアがMujinと共同提供

2019年7月4日(木)杉田 悟(IT Leaders編集部)

アクセンチュアは2019年6月28日、産業用ロボットコントローラーを開発するMujin(本社:東京都江東区)との協業を発表した。両社はAIや産業用ロボットを活用して、倉庫オペレーション最適化のためのソリューションを提供する。

 アクセンチュアとMUJINが協業により提供するのは、アクセンチュアのAI Powered SCM(サプライチェーン管理)とMUJINの知能ロボットコントローラーを組み合わせた、倉庫オペレーション向けの最適化ソリューションである。

 アクセンチュアは、さまざまなベンダーのAIサービスを組み合わせて利用可能なAI Hubプラットフォームを提供している。同プラットフォームを活用した業務適用型AIサービスとして提供されているうちの1つが「AI Powered SCM」だ(図1)。

図1:アクセンチュアのAI Powered SCM
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 AI Powered SCMでは、データ活用により需要予測や計画最適化、顧客体験最適化、庫内作業最適化、工場ライン最適化を推進する。これを調達や工場、配送、倉庫、店舗などに適用し、バリューチェーン全体の最適化を目指す。このうち、倉庫オペレーションについてMUJINとソリューションを共同提供する。

 MUJINは、産業用ロボット向けの汎用的な知能ロボットコントローラーを提供するベンチャー企業である。日本は、国別シェアで世界トップの産業用ロボット大国。国内に国際競争力のあるベンダーが多数あり、複数メーカーの産業用ロボットが稼働している工場も珍しくない。

 ロボットアームとも呼ばれる産業用ロボットは、「ハードウェアの仕様はほぼ同じ」(MUJIN CEO兼共同創業者の滝野一征氏)だが、メーカーごとに開発言語やアプリケーションなどが異なる専用のソフトウェアを開発している。これが、操作性の違いが生まれる要因となっている。

 MUJINの知能ロボットコントローラーは、複数メーカーのロボットの操作性を統一するために、各メーカーのソフトウェアの代わりにMUJINのソフトウェアが制御する仕組みとなっている。対応するロボットメーカーは、ファナック、不二越、川崎重工、安川電機、デンソー、三菱電機の各社だ。

図2:MUJINの知能ロボットコントローラーの仕組み
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 バラ積みピッキングや箱詰めなど、例外ケースが想定される動作をロボットに覚えさせるには、ティーチングが必要となる。

 ティーチングは、すべての動作を操作盤と呼ばれる専用端末を使って、ひとつひとつプログラミングしていく作業のことで、「プロにしかできない属人的な作業」となっている。MUJINは自律的に最適のプログラムを生成する「モーションプランニング」という技術を採用することで、ティーチングを不要とし、ロボットの知能化を実現した。

 MUJINの技術が組み込まれたAI Powered SCMは、例えば物流センターにおいて、倉庫オペレーションの自動化・可視化を実現する。両社は、運用データが可視化されることで、それに基づく物流計画の精緻化や配送計画の最適化などが可能になるとしている。

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ロボット / Accenture / 協業・提携 / Mujin

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