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ファナック、富士通、NTT Com、工作機械業界向け「デジタルユーティリティクラウド」に向け協業

2019年9月13日(金)IT Leaders編集部

ファナック、富士通、NTTコミュニケ―ションズ(NTT Com)の3社は2019年9月12日、工作機械業界全体で重複している社内業務の効率化および顧客サービスの高度化を目指し、デジタル革新を支援する「デジタルユーティリティクラウド」構想を実現するサービスを、3社共同で開発することで合意したと発表した。業界各社で共通利用できるクラウドサービスの開発に取り組み、デファクトスタンダードを目指す。

 デジタルユーティリティクラウドは、工作機械の稼働状況などの設備データや、モバイルデバイスなどで収集される作業ログなどの人的データ、マニュアルや仕様書などの静的データをセキュリティ基盤で管理し、安全に利用できる仕組みを提供するものである(図1)。

図1:「デジタルユーティリティクラウド」のイメージ(出典:富士通)図1:「デジタルユーティリティクラウド」のイメージ(出典:富士通)
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 集約したデータを、AIエンジンにより様々な目的に合わせて分析することで、同サービスを利用する工作機械業界各社が、社内業務でのコスト・開発リソースの低減や顧客サービスの高度化に活用できるようにする。これにより、注力すべき差別化領域へ予算や開発リソースを集中することが可能になる。

 また、工作機械業界各社やITベンダーが開発したアプリケーションなどを工作機械業界各社の顧客向けに販売するためのストア機能も提供する考えだ。

 各社の役割としては、ファナックは、工作機械業界の立場に立ち、デジタルユーティリティクラウドに必要となる機能を企画する。また、エッジレイヤーを担うソリューションである「FIELD system」の開発を通じて得た知見を活かし、エッジレイヤーに必要な機能を担当する。

 富士通は、同社が保有する、ものづくりの様々な情報をつなげるデジタルプレイス「FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA」の開発を通じて得た知見を活かし、アプリケーションレイヤーを担当する。

 NTT Comは、同社が保有する、ネットワーク・クラウド・セキュリティなどのサービス提供を通じて得た知見を活かし、安全なデータ利活用を可能にするためのICT基盤やセキュリティ機能を担当する。

 デジタルユーティリティクラウドは、2020年4月から順次提供を開始する予定。3社は、将来的なJV(合弁会社)の設立も視野に、同サービスを推進する考えだ。

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