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システム監視ソフト新版「Zabbix 4.4」、エージェントの刷新や、Webフック型の障害通知など

2019年10月10日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ラトビア共和国のZabbixの日本支社であるZabbix Japanは2019年10月9日、システム/ネットワーク監視ツールの新版「Zabbix 4.4」を発表した。新版では、エージェントソフトを刷新したほか、障害検知時にWebフック型でHTTPで通知できるようにした。ZabbixはLinux上で動作するオープンソースソフトウェア(OSS)であり、ダウンロードして利用できる。

 Zabbixは、オープンソースソフトウェア(OSS)のシステム/ネットワーク監視ツールである(関連記事システム監視ソフト新版「Zabbix 4.2」、プロキシでのデータ集約で大規模監視の負荷を軽減)。専用のエージェントソフト(各種UNIX/LinuxやWindowsで稼働)を用いたサーバー監視、SNMP監視、リモートログイン(SSH)とコマンド実行によるサーバー監視、ポート監視(ネットワークサービスの死活監視)など、各種の方法で監視できる。

 新版では、サーバー監視用のエージェントソフトを刷新し、「Zabbix Agent 2」とした。従来のエージェントはC言語で開発していたが、新エージェントはGO言語で開発している。新エージェントは、プラグイン機能、柔軟な監視タイミングの設定、監視データの一括送信による効率良い監視、といった特徴がある。柔軟性と拡張性、性能に優れているとしている。

 新版ではまた、障害検知時に実行するカスタム通知機能として、外部にHTTPリクエストを送信するWebフックの機能を搭載した。これにより、外部スクリプトを作成することなく、HTTPベースのAPIを備えたチケット管理システムやチャットサービスなどに対してZabbixから直接障害通知を送信できるようになった。JavaScriptによって通知処理をカスタマイズできる。

 監視データの保存先として、時系列データベースであるPostgreSQLのTimescaleDBを公式にサポートした。大量の監視データを保存する場合はデータベースの負荷が問題となるが、TimescaleDBを使うことで、データベースの複雑なチューニングや管理を行うことなく、効率よくデータを保存できるとしている。

 Webダッシュボードにおいては、新しく棒グラフのウィジェットを利用できるようにした(画面1)。既存のヴィジェットも、表示方法を新しく追加し、障害の表示をより分かりやすく行えるようにしたとしている。このほか、ウィジェットの設定を簡単に行えるようにしたほか、より多くのウィジェットを横に並べられるようにするなど、画面周りを改善した。

画面1:Zabbix 4.4では画面を改善し、棒グラフを表示できるようにした(出典:Zabbix Japan)画面1:Zabbix 4.4では画面を改善し、棒グラフを表示できるようにした(出典:Zabbix Japan)
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 公式のシステム監視テンプレートも増やした。既存のLinuxおよびWindowsのテンプレートをアップデートしたほか、新たにNginx、Apache HTTP Server、RabbitMQ、MySQL/MariaDB、PostgreSQLを監視するためのテンプレートを追加した。より簡単にアプリケーションを監視できるようになる。

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