日本オラクルは2019年10月28日、説明会を開き、データベース管理システム(DBMS)の現行バージョン「Oracle Database 19c」と、2020年に提供を予定する次期バージョン「Oracle Database 20c」について紹介した。Oracle Database 20cでは、データの改竄をチェックできるブロックチェーンテーブルやマシンラーニング(機械学習)開発機能「AutoML」などを実装する。併せて、データベースサーバー「Oracle Exadata」の“都市伝説”と称して、3つの誤解について説明した。
写真1:米オラクル データベースサーバー技術担当エグゼクティブバイスプレジデントのアンドリュー・メンデルソン(Andrew Mendelsohn)氏拡大画像表示
Oracle Databaseの最新動向について説明を行ったのは、米オラクルでデータベースサーバー技術担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるアンドリュー・メンデルソン(Andrew Mendelsohn)氏と、データベースサーバー技術担当マスタープロダクトマネージャーのマリア・コルガン(Maria Colgan)氏である。
オラクルは、2020年に提供を開始する次期版の「Oracle Database 20c」のハイライトとして、メンデルソン氏(写真1)は、データの改竄を特定・防止できる機能を備えたブロックチェーンテーブル、AutoML(マシンラーニング機能)、永続的(不揮発性)メモリーのサポートの3つを挙げる。
その1つ、ブロックチェーンテーブルは、データの改竄といった不正な行為を特定したり防止したりするための機能である。データを暗号化して電子署名をチェーン化する。電子署名によってデータの正当性をチェックできる。通常のデータベーステーブルとしてアクセスできることをメリットとしてアピールした。
20cでは、マシンラーニング(機械学習)も実装する。データベースにアクセスするアプリケーションに、予測機能を容易に追加できるという。開発者は、Oracle Databaseを用いて、データの学習、判定モデルの構築/デプロイまで実施できる。熟練者でなくてもマシンラーニングを活用できるとしている。
データの予測によって例えば、データ入力の推奨や、不正なデータの検知などが可能になる。アプリケーションに必要なマシンラーニングのアルゴリズムを、Oracle Databaseに組み込んで提供する。アルゴリズムは、PythonやRを使って拡張できるという。
Oracle Exadata X8Mは不揮発性メモリーとRDMAを採用
メンデルソン氏はさらに、Oracle Databaseを搭載したデータベースサーバー専用機「Oracle Exadata」に対する誤解について、“都市伝説”と称して説明した。現行版の「Oracle Exadata X8M」は、10世代目に当たる(関連記事:DBサーバー専用機「Oracle Exadata X8M」、不揮発性メモリーとRDMAで2.5倍に高速化)。
●Next:「Oracle Exadata」の“都市伝説”、3つの誤解を解く
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