三菱電機とNECは2019年11月19日、第5世代移動通信方式(5G)の活用に向けた共同検証を開始することで合意したと発表した。工場内ではプライベート網の「ローカル5G」を、工場間・企業間の連携には公衆網の5Gを適用する「ハイブリッド5G」を活用する。
ローカル5G(プライベート網)を活用することで、工場内の多数の無人搬送車をよりスマートに動かせる。また、ハイブリッド5G(企業間通信に公衆網を適用)を使って工場内の情報と公衆網の情報をつなげることで、サプライチェーン全体を最適化し、需要変動に柔軟に対応するスマート生産の実現が期待できる(図1)。
図1:ハイブリッド5Gの概要(出典:三菱電機、NEC)
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三菱電機は、FA(工場自動化)製品をラインアップし、製造業を支援してきた。こうしたFA技術とITを活用し、開発・生産・保守の全般にわたるトータルコストを削減するサービス「e-F@ctory」を提供している。今回、e-F@ctoryにおいて、ローカル5Gでの実証実験を進める。今後はハイブリッド5Gを活用した製品・サービスを提供していく。
NECは、通信事業者向けの基地局ビジネスで得た無線技術やノウハウを活かして5G基地局を開発し、商用機の出荷を開始した。今後は、三菱電機とともにFA技術とITを連携させた製品・サービスを提供する考えだ。