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New Relic、システム性能監視ツール「New Relic One」の製品体系をシンプル化

2020年8月24日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

New Relicは2020年8月24日、クラウド型のシステム性能監視ツール「New Relic One」の製品体系と価格体系を刷新した。製品体系をシンプル化し、データの収集・蓄積、可視化、AI分析という3つの用途に統合した。ライセンスは、料金を予測しやすいように、収集データ量やエンジニア数に応じて発生するようにした。

 New Relic Oneは、クラウド型のシステム性能監視ツールである(図1)。監視対象のシステムやアプリケーションからデータを収集して可視化できる。同社は、必要なシステム監視情報を漏れなく取得できることを“オブザーバビリティ(可観測性)”と呼んでおり、可観測性を担保するツールとしてNew Relic Oneを位置付ける。

図1:システム性能監視ツール「New Relic One」の製品構成と概要(出典:New Relic)図1:システム性能監視ツール「New Relic One」の製品構成と概要(出典:New Relic)
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 New Relicでは、監視ツールの乱立はエンジニアに負荷をかけていると指摘する。「エンジニアが使う監視ツールの数は多いが、ツールが増えたからといって満足のいく監視ができるわけではない。実際には、ツールの数だけデータの隙間ができる。システム障害の真の原因を見つけにくくなっている」と指摘する。

 同社によると、オブザーバビリティ(可観測性)と収益の間には正の相関があり、オブザーバビリティと障害発生率には負の相関がある。過去3年間の平均収益成長率は、オブザーバビリティの成熟度が高い上位25%の企業が7.8%で、下位25%の企業(1.3%)の6倍成長している。また、1カ月あたりの平均障害発生件数は、オブザーバビリティの成熟度が高い上位25%が5件で、下位25%(14件)よりも少ない。

製品体系をシンプル化、ライセンスは費用を予測可能に

 今回同社は、システム性能監視ツールであるNew Relic Oneの製品体系と価格体系を刷新した。製品は、用途に応じて、3つに集約した。ライセンスについては、ユーザー数やイベント数、データ量など、事前に予測できる体系とした。従量制ではなく、事前に取り決めた年間契約消費型とした。

 (1)「Telemetry Data Platform」は、監視データを1カ所に集める(図2)。New Relicのエージェントのほか、各種の方式でデータを取得する。しきい値によるアラート機能や、ダッシュボードでのデータの可視化/分析ができる。価格は、データ1GBあたり0.25ドル。

図2:「Telemetry Data Platform」の概要(出典:New Relic)図2:「Telemetry Data Platform」の概要(出典:New Relic)
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 (2)「Full Stack Observability」は、収集したデータをもとに、フロントエンドからバックエンドまでアプリケーションのフルスタックをエンドツーエンドで可視化する(図3)。アプリケーション性能のボトルネックをコードレベルで特定できる。価格は、エンジニア1人あたり99ドルから。

図3:「Full Stack Observability」の概要(出典:New Relic)図3:「Full Stack Observability」の概要(出典:New Relic)
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 (3)「Applied Intelligence」は、AIを使ってデータを分析する(図4)。収集したすべてのデータにマシンラーニング(機械学習)を適用する。異常な振る舞いを自動で検出したり、大量のインシデントを自動の相関分析によってサマリー化する。価格は、分析するインシデントあたり0.5ドル。

図4:「Applied Intelligence」の概要(出典:New Relic)図4:「Applied Intelligence」の概要(出典:New Relic)
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