[調査・レポート]
テレワークで企業のセキュリティ意識が向上、コストも増加─JUAS調査
2021年1月19日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は2021年1月19日、企業のIT投資の動向を調べる「企業IT動向調査2021」(2020年度調査)の結果のうち、情報セキュリティに関する速報値を発表した。新型コロナ禍でテレワークが大幅に増え、情報セキュリティに対する意識が高まっている。
JUASは、企業のIT投資の動向を調べる調査「企業IT動向調査2021」(2020年度調査)を実施し、情報セキュリティに関する速報値を発表した。新型コロナ禍でテレワークが大幅に増え、情報セキュリティに対する意識が高まっている。なお、調査期間は2020年9月11日~10月27日で、東証上場企業と東証上場企業に準じる企業4508社のIT部門長に調査依頼状を送付し、Web アンケートで1146社から回答を得た。
IT予算全体に占める情報セキュリティ関連費用の割合は、図1の通り。全体では2019年度と大きな変化はないが、売上高別では、特に100億円未満の企業で「15%以上」が34.1%から43.8%へと大きく伸びた。1兆円以上や1000億~1兆円以上でも「15%以上」の割合が増えている。IT予算全体に占める情報セキュリティ関連費用は増加傾向にある。
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今後(3年後)の情報セキュリティ関連費用の増減予測を経年で見たグラフが、図2である。2020年度予測は、2019年度予測と比較して「増加」の割合が伸びている。特に「2割未満増加」は9.6ポイント伸びた。経年でみても、2016年度からDI値は減少傾向だったが2020年度予測は54.4ポイントと、2019年度予測の43.7ポイントから大幅に増えた。
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情報セキュリティ関連費用が増える傾向は、売上高別、業種別でみても同様である。規模や業種によらず、これまで以上にセキュリティ関連費用が増える見込みである。新型コロナ禍でテレワークが大幅に増えたことを受け、情報セキュリティに対する意識が高まっていることが分かる。
●Next:社内ルールの見直し状況と、セキュリティ人材の不足状況
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