クレジット信販会社のジャックスは、マーケティング活動を支えるデータ活用基盤を刷新した。それまで使っていたデータベースサーバー専用機を、2020年3月に「Oracle Exadata Database Machine」へと置き換えた。10億件以上のデータを抽出する処理に対して、従来システムは半日を要していたが、Oracle Exadataでは数分で完了する。システム構築を担当したアシストが2021年2月17日に発表した。
ジャックスは、マーケティング活動を支えるデータ活用基盤を刷新した。それまで使っていたデータベースサーバー専用機を、2020年3月に「Oracle Exadata Database Machine」(写真1)に置き換えた。
写真1:データベースサーバー専用アプライアンス「Oracle Exadata X8M」(出典:日本オラクル)拡大画像表示
旧システムは、2012年に導入した。情報系データベースへの投資が重要と考え、データ分析に特化したアプライアンス製品を導入した。情報をアドホックに検索・加工するオンライン処理が主流だったが、クレジットカード顧客の情報を抽出するようなバッチ処理も並行で稼働させていた。
利用者は当初20人ほどだったが、マーケティングや営業部門を含む約300人が利用するようになっていた。データ量の急増とユーザー数の拡大にともない、データ活用基盤の性能低下が課題となっていった。リソースの増強やチューニングでは立ち行かない状況に陥っていた。
こうした経緯で、データベースサーバー専用機をExadataに置き換えた。10億件以上のデータを抽出する処理に対して、従来システムは半日を要していたが、Exadataでは数分で完了するようになった。
4億件のデータのテーブル結合と検索を行うオンライン処理時間は、3分の1に短縮できた。10本のバッチ処理が、1時間以内で完了するようになった。バッチ処理を40~50本実行しても問題ない程度に性能に余裕がある。
情報システム部門の仕事の内容も変わった。従来はデータ活用基盤の運用に大幅な工数を割いてきたが、データ活用に関する施策の検討やユーザー部門とのコミュニケーションへと仕事の内容をシフトできるようになった。データ活用基盤の利用者数も2~3倍に拡大できた。
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