[市場動向]

「Pythonとネットワーク自動化検定」、日本ネットワーク技術者協会が2022年8月に開始

Pythonスクリプトを用いたネットワーク管理のスキルを検定

2021年8月18日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

一般社団法人日本ネットワーク技術者協会は2021年8月18日、コンピュータネットワーク検定試験「Pythonとネットワーク自動化検定」を発表した。Python言語によるネットワーク管理スキルを検定する。レベルに応じて、基礎検定と実務検定の2つの試験を用意する。今後のスケジュールとして、2022年春に基礎検定のベータ試験、2022年8月に基礎検定の本試験を実施する予定である。

 日本ネットワーク技術者協会は、ヤマハ製ルーターの検定試験「RTXルーター検定 for VPN」など、ネットワーク関係のスキルを問う試験を実施している団体である。今回、新たなネットワーク関係の検定試験「Pythonとネットワーク自動化検定」を発表した。2022年に開始する予定である。

図1:Pythonとネットワーク自動化基礎検定のロゴ(出典:日本ネットワーク技術者協会)図1:Pythonとネットワーク自動化基礎検定のロゴ(出典:日本ネットワーク技術者協会)

 新試験のPythonとネットワーク自動化検定は、Python言語を用いたネットワーク管理スキルを検定する(図1)。ネットワーク機器にアクセスして監視データを取得し、取得したデータに応じてネットワーク管理のアクションを起こす、といったPythonスクリプトの開発およびその運用のスキルを検定する。

 新試験を提供する背景として日本ネットワーク技術者協会は、Pythonによるネットワーク管理の需要が大きい点を挙げる。同協会によると、Python言語の求人の約4割がネットワーク関連の求人であるという。「Pythonの求人の最大領域に対する試験であり、ネットワークエンジニアがPythonを学べる環境を作りたい」(同協会)としている。

基礎検定は用語と文法、実務検定はトラブル解決スキルを検定

 「Pythonとネットワーク自動化基礎検定」(基礎検定)と「Pythonとネットワーク自動化実務検定」(実務検定)の2種類の試験を用意する。検定試験に合わせ、出題範囲の教科書となる書籍も制作する。

 基礎検定の主な対象者は、配属前から配属3年目程度のネットワークエンジニアで、ネットワーク自動化の構築・運用担当者である。判定基準は、基礎的な用語知識と文法を習得していることである。基礎検定の出題範囲は、以下の通りである。出題比率は、ベータ試験実施までに公開する。

  1. Python基礎
  2. 文字列/ファイル操作
  3. Pythonのデータ型
  4. subprocessでコマンド実行
  5. telnetlibの使い方
  6. ライブラリ利用方法
  7. Netmikoライブラリ
  8. NAPALMライブラリ
  9. openpyxlライブラリ

 一方、実務検定の主な対象者は、ネットワークの自動化構築・運用経験者である。判定基準は、ネットワークの自動化に関するPythonプログラミング全般を理解していることと、トラブルシューティング手法を理解していることである。出題範囲と実施時期は策定中である。

 なお、試験時間や試験会場などの諸条件は、基礎検定と実務検定で共通である。試験時間は60分で、設問数は40問(80問からランダム出題)。合格基準は7割正解。受験料金は1万2000円(税別)。試験会場は、全国300カ所のCBTソリューションズ試験会場で、受験期間は通年となる。

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