伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2021年9月10日、文書管理サービス「富士フイルムRIPCORD文書電子化サービス」(提供元:富士フイルムRIPCORD)の販売を開始した。大量の紙文書をロボットが高速に電子データ化し、自動的に分類してクラウドに格納する。販売目標として、3年間で10億円を掲げる。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の「富士フイルムRIPCORD文書電子化サービス」は、ロボティクス技術とAIを活用して紙文書をスキャンする。「数億枚に及ぶ文書を短納期で電子データ化する」としている(図1)。
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紙文書のスキャン時に、ステープラー位置をロボットが特定して自動で除去する。紙文書をイメージデータ化した後は、AI-OCR(光学文字認識)でタイトルやタグなどの属性データを自動で抽出し、クラウド型のコンテンツ管理基盤に分類して保存する。ユーザーは、クラウド型のコンテンツ管理基盤にアクセスして電子データを活用でき、働く場所を限定せずにペーパーレス化、保管倉庫や廃棄物の削減を推進できるとしている。
販売にあたってCTCは、同サービスのAPI機能を用いて、クラウド型ストレージ、ワークフロー、CRM、BI、基幹系システムなどとの連携システムを提供する。
サービス販売の背景としてCTCは、大量の紙文書を保管している企業では、電子データ化にかかる納期やコスト、スキャン精度の品質などが課題となっている状況を挙げる。「スキャン後の電子データの分類やタグ付けなど、人手を要する膨大な作業に対応できない課題がある」(同社)。