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商品をカメラの前で動かすだけで画像認識用データを登録─NECの「インスタント物体登録技術」

2021年10月1日(金)IT Leaders編集部

NECは2021年9月30日、「画像認識向けインスタント物体登録技術」を発表した。商品を手に持ってカメラの前で動かすだけで、画像認識に必要な画像を登録できる技術である。これまで1つの商品の登録で約30分かかっていた人手による正解付け作業を自動化する。2022年度の製品化を目指す。

 NECの「画像認識向けインスタント物体登録技術」は、商品を手に持ってカメラの前で10~20秒回転させるだけで、商品のAI画像認識に必要な多数面の画像を学習データとして収集できる技術である。小売業や物流業の現場で簡単に商品を登録できる(図1)。

図1:「画像認識向けインスタント物体登録技術」の概要(出典:NEC)図1:「画像認識向けインスタント物体登録技術」の概要(出典:NEC)
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 カメラ1台で撮影でき、専用撮影機材は不要である。カメラ画像から、動いている前景である商品と、動いていない背景を分離する。複雑な背景であってもきれいに除去し、商品の画像領域だけを正確に切り出す。商品を動かすことによって発生する画像のブレや手による隠れなど、学習データとして不適切な画像を自動的に除去する。

 画像認識による商品管理では、あらかじめ各商品の画像を多数枚撮影して画像認識モデルを構築する商品登録作業が必要になる。従来は、回転台撮影装置などの専用撮影機材を使って商品を撮影する必要があった。さらに、撮影した各画像に対して、商品領域の切り出しや不適画像の除去といった、人手による正解付け作業が必要だった。

 「毎月数百の商品が入れ替わるコンビニやスーパーなどの小売業、管理する物品が現場ごとに多岐にわたる物流業では、新たな商品や物品の登録が常時必要となる。従来の商品登録作業は、時間的・人的コストが大きい。また、専用撮影機材の導入や人手による正解付け作業が必要であるため、小売店舗などでの商品登録は困難だった」(NEC)。

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