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Datadog、性能監視サービス「APM」などを機能強化、データベースクエリーからの性能分析を容易に

2021年11月19日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

クラウド型システム監視サービス「Datadog」を提供するDatadog Japanは2021年11月19日、システム監視の新サービスや、既存のシステム監視サービスの機能強化を発表した。アプリケーション性能監視の「Datadog APM」では、データベースのクエリー性能に関する情報を容易に得られるようにした。ログ管理では、全ログデータを検索できる状態で15カ月間以上保持する「Online Archives」を追加した。新サービスとして、ビルド工程のボトルネックを可視化する「CI Visibility」を追加した。

 Datadog Japanは、クラウド型システム監視サービス「Datadog」を提供するベンダーである。Datadogのエージェントをインストールしたホストから、CPU使用率やアプリケーション性能など、各種の監視データを収集して監視・分析できる(関連記事システム監視のDatadog、Windows/Linux混在下のネットワーク性能管理を強化)。

 今回、Datadogのサービス群に追加した新機能や、これまで提供していなかった新サービスを発表した。アプリケーション性能監視の「Datadog APM」やDatadogのログ管理機能、アプリケーション操作時のユーザー体験を監視する「Datadog Real User Monitoring(RUM)」で機能強化を図っている。また、新サービスとして、ビルド工程のボトルネックを可視化する「CI Visibility」を用意した。

 アプリケーション性能監視のDatadog APMでは、データベース管理者の力を借りることなく、アプリケーション開発者みずからデータベースクエリーの性能に関する情報を確認できるようにした。特定のクエリーが遅い原因を分析するために必要なデータを容易に取得できるとしている。クエリーの性能が時系列でどう変化したのかも分かる。従来もアプリケーション全体の応答時間のうちデータベースのクエリーにどのくらいかかっているのかを確認できていたが、クエリー性能の分析にはデータベース管理者の知見が必要だった(図1)。

図1:アプリケーション性能を監視する「Datadog APM」を強化し、データベースクエリーの性能に関する情報を容易に確認できるようにした(出典:Datadog Japan)図1:アプリケーション性能を監視する「Datadog APM」を強化し、データベースクエリーの性能に関する情報を容易に確認できるようにした(出典:Datadog Japan)
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 Datadogのログ管理機能も強化した。全ログデータを、検索可能な状態で15カ月間以上保持する「Online Archives」を追加した。検索インデックスを1カ月分作成する場合と同じ費用で利用できる(図2)。

 「従来は、ログが大量にある場合、どのログを検索可能な状態で保持し、どのログをアーカイブに回すか、といった選択が必要だった。しかし、検索対象が必ずしもリアルタイムに検索する必要はなく、一方で何カ月も前にさかのぼってログを調査しなければならないケースもある。検索可能な状態で長期保管するOnline Archivesは、こうしたケースに対処する」(同社)。

図2:ログ管理機能を強化し、全ログデータを、検索可能な状態で15カ月間以上保持できる「Online Archives」(オンラインアーカイブ)機能を追加した(出典:Datadog Japan)図2:ログ管理機能を強化し、全ログデータを、検索可能な状態で15カ月間以上保持できる「Online Archives」(オンラインアーカイブ)機能を追加した(出典:Datadog Japan)
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 アプリケーション操作時のユーザー体験を監視する「Datadog Real User Monitoring(RUM)」も強化した。新たに、ユーザー操作をビデオ録画できるセッション分析機能と、ページ操作をどこまで進めたかをファネル形式で可視化するファネル分析機能を追加した。ファネル分析を使うと、例えば、ECサイトにおいて商品をカートに入れたユーザーの割合などを可視化できる(図3)。

図3:アプリケーション操作時のユーザー体験を監視する「Datadog Real User Monitoring(RUM)」を強化し、ユーザー操作をビデオ録画できるセッション分析機能と、ページ操作をどこまで進めたかをファネル形式で可視化するファネル分析機能を追加した(出典:Datadog Japan)図3:アプリケーション操作時のユーザー体験を監視する「Datadog Real User Monitoring(RUM)」を強化し、ユーザー操作をビデオ録画できるセッション分析機能と、ページ操作をどこまで進めたかをファネル形式で可視化するファネル分析機能を追加した(出典:Datadog Japan)
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 新サービスとして、開発者向けの「CI Visibility」を追加した。どこでビルドに時間がかかっているのかなどの情報を可視化する。また、実行テストのパフォーマンスを時系列で可視化し、問題のあるテストを特定できる。各種のCI/CDツール(Jenkins、CircleCI、GitLabなど)と連携し、CI/CDワークフローの健全性と性能に関するインサイトが得られる(図4)。

図4:新サービスとして、開発者向けの「CI Visibility」を追加した。どこでビルドに時間がかかっているのか、などの情報が分かる(出典:Datadog Japan)図4:新サービスとして、開発者向けの「CI Visibility」を追加した。どこでビルドに時間がかかっているのか、などの情報が分かる(出典:Datadog Japan)
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