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花王、健康診断や生活習慣の項目値の出現パターンを示す統計モデル「仮想人体生成モデル」を開発

2022年中に事業化、2023年にAPI経由で提供

2022年2月28日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

花王は2022年2月28日、「仮想人体生成モデル」のプロトタイプをPreferred Networks(PFN)と共同で開発したと発表した。健康診断や生活習慣の項目値の出現パターンを示す統計モデルである。例えば、特定の身長に対する平均的な体重が分かるように、ある項目のデータを入力すると別の項目の推定データを出力する。2022年中の実用化を目標に、外部の事業者と検証を進めている。さらに、2023年初頭を目標に、同モデルをAPI経由で提供する基盤事業を開始する。

 仮想人体生成モデルは、健康診断で得られる身体情報など、人体に関する多種多様な項目値の出現パターンを示す統計モデルである(図1)。例えば、特定の身長に対する平均的な体重が分かるように、ある項目のデータを入力すると別の項目の推定データを出力する。健康診断で得られる項目のほかに、ライフスタイル(食事、運動、睡眠など)や性格傾向、嗜好性、ストレス状態、月経などの日常生活において関心の高い項目まで、多種多様な1600以上の項目を網羅的に備える。

図1:「仮想人体生成モデル」が備える多種多様な項目の例(出典:花王、Preferred Networks)図1:「仮想人体生成モデル」が備える多種多様な項目の例(出典:花王、Preferred Networks)
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 ユースケースの一例が、内臓脂肪へのアプローチである。内臓脂肪量の測定には、通常はコンピュータ断層撮影(CT)検査が必要になる。ところが、同モデルでは、健康診断結果などの手元にあるデータから、内臓脂肪量を統計的に推定する。さらに、内臓脂肪量以外のさまざまなデータと組み合わせることで、その人のライフスタイルや運動・食事習慣などに合わせた問題解決案を提案可能である。

 別のユースケースの例が、仮定に基づくシナリオの検討である。例えば、現在の状態から2kg体重が少なかったと仮定すると、どの項目がどの程度異なるかを推定できる。それぞれの人に適した健康目標の策定などに活用可能である。

 なお、モデルの開発にあたっては、数十から数百項目の雑多なデータセットを複数組み合わせ、ひとつの巨大なデータセットとして訓練を実施した。このアプローチでは、データセット間の質の異なりや巨大な欠損部分の取り扱いが課題になるが、PFNが独自の試行錯誤を重ねた結果、一定の予測精度を保ったまま、今までにない多種多様な項目の推定が可能になったとしている。

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