日立製作所は2022年4月18日、「マルチクラウド運用管理サービス(Multi-Cloud Operation and Management Service)」を提供開始した。クラウド導入後の煩雑な運用業務をワンストップで支援する。対象のパブリッククラウドは3つで、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudである。価格(税別)はレディメイド型の「標準運用サービス」が月額95万円など。
日立製作所の「マルチクラウド運用管理サービス」は、クラウド導入後の煩雑な運用業務をワンストップで支援するサービスである。特徴は、複数のパブリッククラウドを組み合わせたマルチクラウド環境を対象としていることである。対象のパブリッククラウドは、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudである(図1)。
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ITインフラ基盤の運用業務をワンストップで支援する。例えば、サービスデスク、メンテナンス作業、障害対応などを、24時間365日体制で提供する。稼働レポートも提供する。また、蓄積した稼働情報を基に、自動化による費用対効果が高い運用項目を判別し、運用自動化を実装するサービスも提供する。
稼働レポートは、リソースの使用状況やインシデント対応状況の報告だけでなく、パフォーマンス、コスト削減、信頼性、セキュリティ遵守状況などの視点から、運用状況を総合的に評価して報告する。この評価に基づき、月次定例会などを通じ、ユーザーと一緒に、今後の運用改善に向けた取り組みを検討する。
サービスには大きく、「標準運用サービス」と「カスタム運用サービス」の2つのメニューがある。このほかに、「標準導入サービス」と「カスタム導入サービス」がある(表1)。
サービスメニュー | 概要 | 価格(税別) | 提供開始時期 | |
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標準 | 標準導入サービス |
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120万円 | 2022年4月18日 |
標準運用サービス |
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95万円 | ||
カスタム | カスタム導入サービス |
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個別見積もり | |
カスタム運用サービス |
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標準運用サービスは、標準的な運用支援メニューを、レディメイド型のサービスとして迅速に提供する。サービスデスク、オペレーション業務(一時作業/障害対応)、稼働レポート報告、月次定例会開催、などで構成する。
カスタム運用サービスは、ユーザーの要望に応じてカスタマイズして提供する、オーダーメイド型のサービスである。ユーザー特有のオペレーション業務を対象とする。監視機能の導入、運用自動化の支援、ITガバナンスの強化、などを含む。
サービス提供の背景として日立は、複数のパブリッククラウドを利用目的に応じて適材適所に組み合わせるマルチクラウド化が進展している一方で、クラウドベンダー間の運用基準やセキュリティポリシーの違いによって運用が複雑化することを挙げる。