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SAPジャパン、倉庫現場の複数/異業種ロボットを連携・一元管理する「SAP Warehouse Robotics」

2022年6月29日(水)神 幸葉(IT Leaders編集部)

SAPジャパンは2022年6月28日、倉庫ロボット連携ソリューション「SAP Warehouse Robotics」の提供を開始した。複数の異機種ロボットが稼働する倉庫現場で、ロボットの集約管理、指示連携を一括で担う。現場各所の改善に最適な複数の異業種ロボットの導入と稼働環境構築/管理を可能にする。

 SAPジャパンが日本での提供を開始した「SAP Warehouse Robotics(エスエーピー・ウェアハウス・ロボティクス)」は、複数の異機種ロボットの稼働において、それぞれのロボットの集約管理、指示連携を一括で行う製品である。製造や物流現場において一般化してきた自律走行搬送ロボットの導入・活用の需要に応える(図1)。

 製品開発の背景についてSAPジャパンは次のように説明している。「倉庫現場におけるプロセス、オペレーション、レイアウトなど常に変化している。そこで、現場の改善においては各所での役割に応じた複数ロボットの稼働が望ましいが、複数/異機種ロボットの稼働環境構築/管理の困難さから、多くの物流現場において1社のロボットベンダーに依存せざるをえない」。

 同製品では、これまでは数カ月を要していたロボットとの連携開発が数週間で実現可能になる。また、1台のロボット接続からスタートでき、業務の拡大に合わせた新しいロボットを追加できる。同製品の導入により、企業はベンダーロックインから脱却し、柔軟な倉庫オペレーションの構築/管理が可能になるとしている。

図1:SAP Warehouse Roboticsが可能にする柔軟な倉庫ロボティクス(出典:SAPジャパン)
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 SAP Warehouse Roboticsは、カスタム製品など商品種別の増加や生産労働人口減少化に向かう日本市場でのロボティクスニーズに加えて、複雑なマテリアルハンドリング(注1)やキッティングタスク(注2)の自動化による現場業務の省人化のニーズにも対応する。

注1:生産拠点や物流拠点内における原材料や製品などの運搬、仕分けなど、すべての移動、取扱い
注2:IT機器や周辺機器の組み立て、設定作業

 また、現場業務を担うロボットだけでなく、在庫管理や商品の処理・移動をサポートする倉庫管理システム「SAP Extended Warehouse Management」との連携も可能である(図2)。連携によって、例えば、軽量物を搬送する際はロボットAに指示を行い、重量物を搬送する際はロボットBに指示といった、タスクに応じた振り分けを自動で行うことができる。この指示連携により、異機種混在のロボットを活用した複雑な業務の遂行が可能になるという。

図2:SAP Warehouse Roboticsと他システムとの連携(出典:SAPジャパン)
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 将来的には、製造業向けの管理システム「SAP Digital Manufacturing Cloud」と連携も視野に入れる(図3)。「製造現場における仕掛品搬送指図への対応などを予定しており、倉庫現場から製造業現場におけるロボットを最大限に生かした次世代物流倉庫およびスマートファクトリー実現を支援する」(同社)という。

図3:SAP Warehouse Roboticsの機能拡張計画(出典:SAPジャパン)
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