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兼松、AI画像検査を現場のスマートフォンで行える「AIPENETモバイル」

2022年8月17日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

兼松は2022年8月17日、画像検査アプリケーション「AIPENETモバイル」を発表した。Androidスマートフォン上で、画像検査用のAIモデルを搭載したアプリケーションを動作させる仕組み。スマートフォンの活用によって、AI技術を活用した画像検査をどこでも行えるようになる。

 兼松の「AIPENETモバイル」は、Androidで動作するAI画像検査アプリケーションである。現場にスマートフォンさえあれば、事前に学習したAIモデルによる画像検査をどこでも行える。検査結果はメールやチャットで通知する。クラウド上のダッシュボードでは統計情報を把握できる(画面1)。

画面1:AIPENETモバイルを使って開発した画像検査アプリケーションの例。おわんの種類を検査判定して、それぞれの数量を表示している(出典:兼松)
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 各種の業界において、商品の外観検査やカウントなど、各種の使い方が可能である。例えば、建設現場では、建材の数量確認やキズの確認などが可能。医療現場では、顕微鏡や赤外線カメラなどの周辺機器を接続し、検査結果の見落としを防ぐ補助的なツールとして使える。

 AIモデルはクラウドで作成する。同じAIモデルを複数台のAndroid端末にインストールして使うことも可能。導入後は、運用で得られた検査データを利用して、月に1回再学習し、AIモデルを更新する。

 ライセンスは1年単位で、AIモデルの作成費用(税別、以下同)は、1モデルあたり100万円。実行環境であるモバイル端末ごとに月額1万円が必要。月1回のAIモデル自動トレーニングは、端末ごとに月額30万円(同じAIモデルを利用する場合、追加検査端末ごとに月額15万円)。

 事前ヒアリング、教師データとなる画像ファイルの準備、教師データを使ったPoC(概念検証)を経て、ユーザーにあわせたシステムを提案する。PoCでは、画像検査ができるかどうかを試せる。

 スマートフォンをロボットと連携させる使い方もできる。同社が指定した標準ハードウェアを使う場合は、AIとハードウェアをまとめてサブスクリプション型で導入可能。標準ハードウェアとして指定しているロボットは、双腕のヒト型ロボット「NEXTAGE」(カワダロボティクス製)で、AI開発/利用費用のほかハードウェア搬入費用などが別途必要。ロボットの最低利用期間は6カ月。

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